春イベント「アラサーになった人魚姫」スタート!

2017年3月 20日(月曜日) 筆者 りゅー

3月18日から春イベントの

「アラサーになった人魚姫」がスタートしました!

今年で入館30周年のセレナが主役です!!

 

僕は入社して丸5年なので、セレナが入館したときの事は

水族館の季節誌の「TSA」や記念誌でしかしりませんでした。

なので、昔の情報を得るべく、

先輩飼育員とポジフィルムを探しに行って、ガサゴソ・・・

あっ、コレ

ジュゴンの前で使われてる写真やん!

おっ!

TSAで見た写真やん!

など知ってる写真があったり、

コレめっちゃいい写真なのになんで使われてなかったんや!!?

っていう掘り出しモノがあったり、

小さい頃の激カワなセレナに癒されたり、

ミスセレナコンテストなんてやってたんやー!!

など、いろいろ知らないことがたくさんあったんだなーと

とっても勉強になりました!

 

その間、飼育日記の更新をおさぼりしてすみません;;

 

どうにかイベントも始まり、

特に飼育員Kさん手作りの

入館時の大きさを再現したセレナのぬいぐるみは大人気!

こんな小さいセレナ、きっとチョーかわいかったんだろうな・・・

今回はぬいぐるみの写真はないので、

ぜひ見に来てくださいね^^

他にも、セレナを保護していた時の授乳セットや、

エサでつかってるアマモやロメインレタスも展示してます!

ジュゴンの鳴き声もながれていますよ!

 

今日でイベント開始から2日経つのですが、

イベント期間中毎日行う1日100枚限定のセレナクリアファイルの配布は2日とも完売!

無料だから完売ではないんですが・・・・笑

 

土日限定のジュゴンバックヤードツアーも大盛況でした!

たくさんのご応募ありがとうございます!

せっかく応募してくださったのに、残念ながら当選しなかった方、ごめんなさい。

たくさんの応募ハガキや、かわいいイラストを描いてくれていたり、

こんなにセレナはみなさんに愛されているのだなぁと、改めてセレナのすごさを知りました。

 

 

まだまだイベントは始まったばっかり!

このイベントを通して、セレナのことをもっと知ってもらえたらうれしいです!

朝が一番ジュゴン水槽がキレイなので、ぜひ朝からどっぷり鳥羽水族館にきてくださいね!!

まずは飼ってみよう

2017年3月 18日(土曜日) 筆者 もりたき

先日、電話で面白い問い合わせを受けました。

私もモデルのひとりとして登場している生きものの飼いかたの本。それを読んで飼育に挑戦してみようと頑張っている女の子のお母さんからの質問でした。

ひな祭りの日に買ってきたハマグリを娘さんが飼育したいといってきたそう。

本を参考に手探りで挑戦しているのですが…

ぶくぶくも無いので、そのまま水槽水に塩を溶かしてだいたい3.5%の濃度で買っているんですけど…

貝が死んでいるのか生きているのかわからなくて…と お母さん。

いえいえ お母さん、とりあえず飼ってみようと思うことが大事ですよ(まさにそれがこの本の趣旨)

アサリやハマグリなら、とりあえずブクブク無くても頻繁に水替えをすれば大丈夫だし、死んだように閉じている貝もしばらくすると開いてくるはずですよ、と私。

 

口が開いた貝もいるんですけど、それも生きているか死んでいるかわからなくて…

そうですか。つついてみると反応しませんか?

 

口が開いた貝は中身がデロッっと出ていて、色が変わってきているんです…つついても動きませんし…水が臭くて臭くて、毎日水を替えているんですけど…

…え!?お母さん、それってもう完全に死んでいますよ(笑)

 

話を聞きながら、途中から徐々に笑いがこみ上げてきてました。

でも、それは決して嘲笑などではなく、ハマグリはまだ生きているかもと諦めがつかない娘さんと、死んでいるではないかと疑いつつも、臭いのを我慢して世話を続けているお母さんの姿が微笑ましくて感動したからでした。

 

おそらく生きものを飼育した経験なんてほとんど無かった人が、この本を読んで飼ってみたいと思い、一歩踏み出した…

そんな瞬間に立ち会っている気がしてきました。

 

次はもっとうまく飼えるはず。

まずは、飼ってみたい、と思う気持ちが大切。

思い返せば私だって、幼少の頃にアメリカザリガニを進化させようと土の中で飼育して、そのまま土に還すことになってしまったり…

ヤドカリを強制的に宿替えさせようとライターで貝殻の先をあぶっていたら、なんだか良い匂いが漂い始めて壺焼きになってしまったり…と色々失敗がありました(はるか昔の話ですよ)

 

そんなトライアンドエラーを繰り返すことが、生きものに対する興味や知識を得るために必要なんじゃないかなと思います。

【飼育研究部 森滝丈也】

知ってる人は知っている。知らない人は覚えてね。

2017年3月 18日(土曜日) 筆者 ともちゃん

 

おはようございます!

花粉がピークで夜も全然

寝られません、ともちゃんです。

 

こんな朝早くに日記を書くのは初めてです。笑

 

 

 

 

というのも…。

ご存知の方もいるかと思うんですが

最近、セイウチショーは午前・午後ともに

中止しているのが続いているんです。

 

なぜセイウチショーが中止なのか…

実はセイウチ達、春が近づき恋の季節ということで

発情のシーズンを迎えております。

発情の時期になるとセイウチ達の行動に変化がみられ

かなり不安定な行動が続くんです。

 

鳥羽水族館の「セイウチパフォーマンス笑」は

柵が無い場所で、お客様との近い距離でショーをします。

なのでセイウチの担当者はお客様の安全第一を

いつも頭に置いてショーをやってるわけです。

 

ありがたいことに、お客様からは

「セイウチのショーを見に来たで!」と言ってくれたり

SNSでも写真や動画がたくさん上がってて

セイウチのこと少しは知ってくれたかな~

と、とても嬉しく思ってます!

僕たちトレーナーが楽しんで

そしてセイウチ達も楽しんでる姿を

見て頂けることがとても幸せです(*^_^*)

 

でもお客様に楽しんで貰うためには

当然ながらセイウチ達の健康状態を

把握することが重要です。

発情だからと言って健康状態が

悪いのかと言われれば、そうでもありません。

ただ、ショーを楽しみにしてくれている方を

危険にさらすわけにはいきません!

 

ショーをやるためだけにセイウチを

飼育しているわけじゃ無く

「繁殖」も飼育員の大事な使命だと思ってます!

 

もちろん皆様の前でショーをしたい気持ちは

担当者が一番強く思っています。

でもね、お客様にも動物たちにも

危険が伴うならしたくありません。してはいけません。

 

トレーナーが笑ってお客様も笑って

そしてセイウチ達が元気で楽しそう

それが一番の理想です。

だから、知らなかった人は覚えてね。

もう少し待ってて下さい。

必ず戻ってきますから!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

p.sセイウチ達は元気です!

ポウちゃん口開いてるよ。笑

 

 

クウちゃん鼻開いてるよ。笑

 

 

ツララ歯磨きなう!

 

 

今日から春休み!

たくさんお方がセイウチ達を

見に来てくれますように(^o^)

 

 

 

鏡餅率87.5%!

2017年3月 17日(金曜日) 筆者 もりたき

昨晩は宿直でした。

朝、見回りをしていると…

おぉ!へんな生きもの研究所で14組もの「鏡餅ウニ」に遭遇!これは過去最高数です。(カメラを忘れたので過去の画像を使用)

鏡餅ウニ(仮称)は、熊野灘の水深300m付近に生息するウニで、沈木に群がりそれを餌にしています。和名はありません。

現在、この水槽では32匹を飼育していますが、そのうち28匹が重なっていた(14組)ということは…鏡餅率は実に87.5%!

フリーなのはたった4匹だけ。

 

前にも紹介したように、最近は、よく重なっている姿を見かけます。

なぜこのように重なるのか詳細は不明ですが、いまのところ「排泄物を食べるために上に乗る」のではないかと考えています。

小型個体は沈木を食べる機能が未発達なために、大型個体の上に乗っかるのではなかろうかと…

ちなみに大型個体の排泄物はよく見かけますが(下画像の茶色い粒)上に乗る個体の排泄物は見かけたことはありません。

上の個体が下の個体の排泄物を食べている証拠が得られたらハッキリするのですが、これはさすがに解剖しないと証明するのは難しいでしょうねぇ。できるだけそれは避けたい。

ひとまず飼育しながら観察を続けます。

【飼育研究部 森滝丈也】

ウロコムシの矮雄?3例目

2017年3月 15日(水曜日) 筆者 もりたき

・熊野灘 水深300mで採集されるヤドカリ2種(ジンゴロウヤドカリ、ヨコヤホンヤドカリ)の殻にウロコムシの仲間(不明種)が共生する。

・そのウロコムシの背面に並ぶウロコの中には小さな個体が隠れていることに去年、初めて気が付く。これまでに2例を確認。

・小型個体は矮雄(小さなオス)かも。そんな習性を持つウロコムシは報告がない。すごいですよ!などと、先月2名の研究者から聞いて色めき立っている。

 

このウロコムシについては以前も紹介していますが、こちらがそのウロコムシの貴重な正面顔。

貝殻の中に隠れています。

こちらは最初に確認した個体(2016年6月確認)。矢印で示しているのが小型個体(矮雄?)です。

大きな個体は卵を持っていたので、メスで間違いないでしょう。

小型個体を接写。

11月に2例目を確認して以降、追加標本を探していたのですが、昨日、3例目となる個体を採集しました。

背中ウロコに隠れていた小型個体。

これまでの観察結果から、やはりこのウロコムシの背面に小型個体が隠れているのは確実でしょう。

 

今後は研究者と共に、このウロコムシの未知の習性を明らかにしていければ、と考えています。

並行して、水族館としては水槽内の長期飼育に挑戦していきます。

水槽展示も視野に入れつつ、行動観察を模索していきたいと思います。

【飼育研究部 森滝丈也】

ミズムシが孵化…

2017年3月 14日(火曜日) 筆者 もりたき

先月、熊野灘の沖合底引き網で水深300mから採集したミズムシ(等脚類)の一種。

ニチリンヒトデと共生関係にあるようで、見つかるのは決まってニチリンヒトデの体表面から。他のヒトデからは見つかっていません。

今回は抱卵個体が採集できたので、卵の発生過程を毎日楽しみに観察していました。

 

3月3日

保育嚢の中で黄色く見えていた卵(胚)

3月9日には発眼を確認しましたね…

翌日、3月10日には保育嚢はさらに大きくなり…

さらに翌日、3月11日はすでに孵化しているのか、保育嚢の中で動く幼生が見える…ような。母さんミズムシも盛んに保育嚢を動かしていました。

あぁ、これは保育嚢から幼生が出てくる日も近い!

…と思ったものの、翌日私は休日を頂いてました。

まぁ、孵化してもしばらくは親の体のまわりに(あるいはヒトデのまわりに)いるだろう、と思っていました。

が、それは甘かった…

 

3月13日に出社して朝一番に確認すると…すでに

もぬけの空じゃないですか!そして、幼生はどこにもいない…

どうやら保育嚢から出るとすぐに親から離れてしまうようです。

残念。

でも、もしかしたら水槽のどこかにいるかも…淡く期待。

【飼育研究部 森滝丈也】

鏡餅ウニ

2017年3月 13日(月曜日) 筆者 もりたき

鏡餅ウニとは

・熊野灘の水深300mで採集される殻径2cm以下の小さなウニの一種。学名はPrionechinus forbesianus

・海底に沈んだ木を餌にしている。鏡餅のように2匹のウニが重なる奇妙な習性を持つが、その理由は明らかになっていない。

・重なる姿から、仮称で「鏡餅ウニ」と呼んでいるが、正式な和名はない。

 

さて。

鏡餅ウニは現在、へんな生きもの研究所で大小取り混ぜ過去最大数となる32個体を飼育しています。沈木を入れておくだけでいいので、飼育は簡単。

観察を続けて鏡餅になる理由を今年こそ明らかにしたいと思っています。

…が、他にも興味ある生きものが次々と出現して後回しになっています。

 

最近は「鏡餅」になっている個体が多く、何と11組も!

これほどまとまった数がペアになっているのは初めてです(画像はその内の一部)

それで、もっと鏡餅にならないかなぁと思いながら水槽をじっと見ていたのですが…

目の前にいた小さなウニがススッと動きだし、近くの大きなウニの上に乗りはじめたじゃないですか!

まさか空気を読んだのでしょうか?(笑)

わずか4分程で鏡餅になりました。

 

鏡餅ウニは、その数が多いと何だかラッキーな気がします(気分だけ)

【飼育研究部 森滝丈也】

不明種ウミシダからスイクチムシが見つかりました

2017年3月 12日(日曜日) 筆者 もりたき

スイクチムシとは

・主にウミシダに外部寄生するゴカイやミミズなどと同じ環形動物の一員(内部寄生種もいる)。ダイバーには意外と人気がある。

・170種ほどいるほとんどがウミユリ類(ウミシダ類)に寄生するが、ごく一部の種がヒトデ、クモヒトデ類からも報告されている。

・熊野灘の漸深帯のヒトデに内部寄生するスイクチムシ(未記載種)を見つけてから、もりたきの中にスイクチムシの風が吹きはじめている…

 

さて。

三重県志摩半島のイセエビ刺網でこんなウミシダが採集できます。

全く珍しい種類ではありませんが、種類は不明。20年以上前にウミシダ分類の大家である研究者が来館して、水族館のウミシダを調査されたことがありましたが、その時もこのウミシダの正体はわからず…(クシウミシダ科の一種であることは判明しましたが)

以来ほったらかしでしたが、最近、良い検索表が手に入ったので、同定に再チャレンジしてみることにしました(ちょうど展示個体が死亡したのでそれを使いました)

…ところが、やはりよくわからない。

 

集中力が途切れた頃。

ふと、ウミシダを裏返してみたら…(口側)おぉ!

スイクチムシじゃないですか!

おそらくこれは内部寄生種。体の中から出てきたようです。

 

体の後ろ1/4ほどだけ黄色を帯びて、それ以外は ほぼ全身がオレンジ色。

海に沈む夕陽のようなサンセットオレンジです。

なかなかの美スイクチムシですね。

 

背側から見るとこんな感じ(画面の上がスイクチムシの前方になります)

このスイクチムシは口が背側にあります(前方にある突起が口)

腹側

アルコールで固定すると、5対の いぼ足とその外側に並ぶ側器官(吸盤)がよくわかります。

予期しないスイクチムシの出現でウミシダの同定はうやむやになってしまいましたが、あらためてチャレンジします。

スイクチムシは宿主特異性が高い(決まった相手に寄生する)と考えられているので、ウミシダ共々その正体が気になります。

こちらもまた宿題ということで…

 

追記:どうやらこのウミシダはコアシウミシダ属のようです。オガサワラコアシウミシダ Comanthus delicatus かな?

【飼育研究部 森滝丈也】

葉っぱノトリア

2017年3月 11日(土曜日) 筆者 もりたき

ノトリア(Nothria)とは

・貝殻などを付着させた筒状の巣をつくる底在ベントスの多毛類で、世界で40種類ほどが知られている。

・先月、熊野灘 水深300mで採集したノトリアは未記載種である可能性が高いことが明らかになった。また、枯れ葉を使って営巣するという本種特有の生態は興味深い。

・今、もりたきが夢中になっているが、同僚からは全く賛同が得られていない。先日、セールスに来た業者から「最近の飼育日記、もりたきさんの更新頻度すごいですね!とても面白いけれど、そろそろついて行けなくなりそうな…(笑)特にあのゴカイみたいなのとか…」と言われる。

 

ついてきて下さい!(笑)

巣作りの様子を観察しようと枯れ葉を投入してみました。

翌朝見ると、丸くかじり取ろうとしていました。

撮影のため、枯れ葉を少し移動させたら巣作りを中断してしまいました…

そのまま放置しておき、午後に確認すると、今度は朝かじっていた反対側を丸く切り取って巣材に使っていました。

この顎で器用に切り取ります。

切り取った枯れ葉の小片を引き込んで巣材にします。

この動きが実にかわいらしい。

短いいぼ足をむにむに動かすところなど萌えポイントなのですが(笑)

拡大して見ないとわからないだろうなぁ…

ノトリアの仲間は、普段は巣の中に隠れていることがほとんどですが、本種は崩れやすい枯れ葉を巣材に使うためか頻繁に巣材交換をするようで、動く姿が確認しやすいような気がします。

興味ある方はじっくり観察してみて下さい。

【飼育研究部 森滝丈也】

ミズムシに目ができた

2017年3月 10日(金曜日) 筆者 もりたき

熊野灘の水深300mで採集したミズムシの仲間(種類不明、調査中)

ニチリンヒトデと共生しているのかいつもヒトデの体表から見つかります。

今回採集した個体はちょうど抱卵中でした。

こちらは3月3日の様子。うっすらと黄色に見えるのが卵です。

このミズムシは体長5mmほどと小さく、ちょこちょこと動き回るので観察がなかなか難しいのですが、昨日(3/9)の朝に見ると、卵の発生は順調に進んでいるようで発眼(目ができること)が確認できました!

矢印の先、目があるのがわかるでしょうか?今見えているのは2個体だけですね。

ミズムシの仲間もオオグソクムシやダンゴムシと同じように、孵化後しばらくは母親が哺育嚢で幼生を保育します。

このまま順調に育って、何匹の幼生がどんな風に母親の保育嚢から出てくるのか…今から楽しみです。

【飼育研究部 森滝丈也】