ダイオウグソクムシの日常

2017年4月 18日(火曜日) 筆者 もりたき

最近はダイオウグソクムシの飼育が安定しているので、日記ネタがあまり見あたりません。

2013年の夏に、この擬岩シェルターを入れはじめてから、徐々に安定してきたように感じています。

元々、彼らはこういった岩のすき間に身を隠す習性があるので、水槽の中にそんな環境を再現してやると、落ち着くようです。

結果、ストレスが軽減するのか、餌も普通に摂餌し…もはや食べた、食べないで驚くこともなくなりました。

 

昨日も給餌日でした。

主役はこちら、23号(下)と27号。

マイワシを投入…

後ろの岩に挟まっているのはイケメン25号。

マイワシは臭いが強いので反応上々。

すぐに27号が動き出して食べ始めました。

続いて23号も。

食べる姿は迫力満点。

ですが、この姿を目にしたお客様が以前ほど驚かなくなったような気がして、担当としては 少~しさびしく感じています。

あぁ!何年も餌を食べないヤツですね!貴重な場面を見た!という感想も耳にする機会が減ったような…

まぁ、それはそれで良いことなのかも。

本当の魅力を伝える機会かもしれません。

【飼育研究部 森滝丈也】

贈り物 part⒉

2017年4月 17日(月曜日) 筆者 おーむら

 

こんにちは!
水中入社式は経験してないですが、この間の水中入社式でサポートダイバーをしたおーむらです!
またまた嬉しい贈り物をいただいたので紹介します〜!

 

あれは2017年に入ってすぐ。
大雨の日でした。

 

1人の男の子(小学校2年生)と30分くらい館内でお話をしていました。

 

その男の子は動物大好きでいろいろな園館に行ってると言ってました!

そして、2人で写真を撮って、自由帳にサインを求められ(。-∀-汗)
仲良くなって、僕の名刺を渡しました。

 

 

そして。昨日…
昼食を食べ終えた僕は
事務所に戻ると後輩の『たっけー』に
おもむろに手紙を渡されました。

 

!?ラブレター?!と聞いたら即答でNO。ヽ( ̄д ̄;)ノ

 

開封してみるとその男の子からでした!

 

素敵なお手紙と絵

 

2人で撮った写真

 

そして

 

手作りのキーホルダー

 

さらに

 

僕が名刺を渡したので
かっこいい名刺も作って

 

送ってくれました。

 

すごいなー。この行動力。見習わなきゃ….

 

 

 

僕が小2の時なんて真冬でも半袖短パンで何も考えてなかったですからね(笑)٩( ᐛ )و

 

 

前回も今回もすごーーーくあったかい気持ちになりました∩^ω^∩


そして、ロッカーがどんどん賑やかになって嬉しいです(*⁰▿⁰*)

 

 

最近、キッズ達からすごい元気をもらってます!
この元気をパワーに変えて明日からも頑張ります!!!
いえぇぇーーーーーーーーーーい!!!

 

 

p.s

近日中に去年生まれたリップの子供を久しぶりに紹介しまーす!!!

♪( ´▽`)

 

 

カイメンは動く

2017年4月 17日(月曜日) 筆者 もりたき

ジュゴン水槽と同じフロアにあるシーグラス水槽。

野生ジュゴンの餌でもあるリュウキュウスガモを展示しています。

その隅っこでひっそりと飼育(展示?)しているのがカイメンの仲間(ゴウシュウマルカイメン?)

ご存知の方は多いでしょうが、カイメンは原始的な体制の動物で、固着生活をするため動くことはないと記述されています。

 

ところが、先日、いつも見るカイメンの雰囲気が微妙に違っていることに気がつきました。

表面の穴(大孔)が閉じている…ような。

ずっと気になっていました…

昨日の朝の見回り時にもその変化に気付きました。やはり大孔の大きさが変化している。

そして、その日の夕方に見ると、一部の大孔が閉じていました!

どうやら非常にゆっくりとですが、半日ほどかけてカイメンは表面の穴を開閉させることができるようです。

ちなみにカイメンの仲間は濾過食者で、体の表面にある細かな穴(小孔)から海水と一緒に栄養分を取り込み、大きな穴(大孔)から海水を出して循環させて栄養を得ています。

筋肉はないので、水の動きは体を構成している細胞が持つ鞭毛の動きで引き起こされます。

 

筋肉を持たないのに大孔をどうやって開閉させているのか?

また、意図的に開閉させているのか?(もちろん神経組織はないので意識はしていないでしょうが)

興味はつきません。

 

そして、今朝見ると大孔はさらに大きく開いていました。大あくび?(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

祝!入館30周年!!

2017年4月 15日(土曜日) 筆者 りゅー

気がつけば桜が散り、

あっという間にセレナの入館記念日になっていました。

そうです

4月15日はジュゴンのセレナが鳥羽水族館に来て30年周年です!!

 

今日はバックヤードツアー、アマモケーキのプレゼント、30歳限定プレゼント、お泊まり企画など

盛りだくさんな1日でした!

そんな中でも

アマモケーキのプレゼントは、いろいろ試行錯誤して挑みました!

作製風景。

結構地味な作業なんです。笑

ちょっと「30」の飾りと、アマモが寝てしまっていますが、

水中へ沈めると良い感じ!!

ちゃんと食べてくれてます^^

 

広報さんに撮ってもらった写真もバッチリ!!

これは前日の練習の写真なんですが、

本番の今日もうまくケーキが完成して、セレナやお客さんにも

喜んでもらえたのではないかと思います!!

 

セレナ、入館30周年おめでとう!

これからも元気で長生きしてね!!!

 

 

 

 

明日もアマモケーキのプレゼントが12:30からありますので、

よかったら見に来てくださいね^^

そろそろお泊まりのお客さんはジュゴン水槽前で寝ている頃かな?

みなさん、おやすみなさい!!!

それは何かと問われても

2017年4月 15日(土曜日) 筆者 もりたき

昨日の閉館後のこと。

数日前から気になっていた標本を検鏡しようとイソイソと顕微鏡前に座ると、背後から「何を見るんですか?」と興味津々の声が。

声をかけてきたのは、今、水族館に実習に来ている専門学校の学生さん(女性)でした。

ちなみに声をかけられたのはこれが初めて。

 

…え、説明が難しいなぁ。ロクソソマって言ってね、いや、内肛動物という生きものなんだけど。

内側の「内」に肛門の「肛」と書く、とてもマイナーな生物なんだけどね。

あぁ、知らないだろうなぁ…水族館の飼育日記って読んだことない?そっか読んだこと無いか。う~ん。

 

だいたい、ロクソソマの説明自体難しいけれど、今、目の前にある標本はツノガイの貝殻のなかに棲むホシムシの吻で、この先端に付着している小さな柄の短いロクソソマを観察しようとしているのだからいっそう説明に困る。

もう何と説明すればよいのか…(笑)

簡単な説明で終えようかとも思いましたが、でも、思いの外、その実習生は興味津々…

それで、熊野灘の水深300mで採集したツノガイと、その中に棲むホシムシという生物の説明して、このホシムシには陥入吻というものがあって丸めた靴下が反転させるような感じで伸びてくるんだけど、この先端にこのロクソソマが付着しているんだよね…。おまけにこのツノガイには正体不明の黄色い球が付着していて…などと解説したわけです。

 

以前撮影した、陥入吻を伸ばすホシムシの姿も動画で見てもらいました。

吻が伸びきる瞬間、先端付近にウジャッと付着するロクソソマが現れる様子、これが、意外と好反応。

その後も顕微鏡を見ながらホシムシの陥入吻を解剖していると、見えますか?見せてもらって良いですか?と積極的な実習生。

え!こんなに小さいんですか!(0.16mm)といちいち反応が面白く、こちらもついつい解説に熱が入ります。

ロクソソマは長い柄とカップのような萼部があって、触手が生えていてね。

柄の長い種類も多いけど、今見ているロクソソマは極端に柄が短い種類なんだよ…とか。

専門学校ではこんな生物なんて勉強しないだろうしね。

あ、そんなに熱心にメモしなくても…(笑)

でも、若い人が興味津々にメモ取る姿は良いもんですね。

 

こんな姿ですか?と実習ノートの片隅に書いてくれた内肛動物のイラスト。

うん、良い感じ。

また一人、内肛動物(ロクソソマ)が好きが増えました。…いや、好きになったかは微妙ですが。

好きになって下さい(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

微笑みのアフロ

2017年4月 14日(金曜日) 筆者 もりたき

先日紹介したフクロムシ。

寄生されたヒシガニの方はよくエサを食べています。やはり扶養家族がいると(寄生ですが)余計に腹が空くのでしょうか。

宿主(今回はヒシガニ)はフクロムシに寄生されると繁殖能力が失われます(寄生去勢)

これは繁殖にエネルギーがに使われないようにして、より多くの栄養が自分にまわってくるようにするフクロムシの生存戦略だと考えられています。

また、フクロムシは宿主を繁殖できなくするだけでなく、宿主が雄なら、その行動や形態の雌化を引き起こします。

男だったはずが、だんだん女の子の姿になっていくわけですね…

 

このヒシガニも雄なので、フクロムシが繁殖後、袋の部分をポロリと脱落すれば、脱皮繰り返して徐々にメス化するはず!

楽しみ!

 

…と、ここで全く関係ないですが、今朝フクロムシを観察していて黄色いアフロの人を見つけました(笑)

カニの腹部ですが、顔に見えます。

それも、どことなく女性化した雰囲気(笑)微笑んでいます。

もちろん、この人面は偶然の産物なので、フクロムシの寄生とは全く関係がありません。

【飼育研究部 森滝丈也】

その後の黄金ヒラメ

2017年4月 12日(水曜日) 筆者 たかむら

黄色いヒラメが続けて入館して、黄金ラッシュにわいた鳥羽水族館でしたが…

さて、あのヒラメさんたちは今どうなっているかといいますと…

1匹は、色あせずにキレイな色をキープしてくれています。

ホッと一安心です。

過去には黄金だったハズなのに「普通のヒラメ」に戻ってしまった個体がいたので内心心配していたのです。

でも…他の子たちは、なんだか色がくすんできたような気がしています。

今年2月に入館した時にはキレイな色だったんですがねぇ…

この3個体だと、今もキレイな色をしているのは一番下のコのようですね。

みんなエサも食べてくれていますので、状態は良いです。

ヒラメは目で見て、周囲の様子を確認して体色を変えるそうです。

黄色に見えて実は【ふつうのヒラメ】の素質を持っていた個体は、水槽内の環境でじわりじわりと変化しているのでしょうか??

さてさて、今後はこのヒラメさんたちがどう変化しますやら…これからも観察を続けてみなさんに報告しますね。

正体不明イソギンチャクの展示を終了しました

2017年4月 11日(火曜日) 筆者 もりたき

先日の飼育日記で紹介した熊野灘の沖合底引き網で水深300mより採集したオレンジ色のイソギンチャク。

研究者も初めて見るイソギンチャクで、今のところ種類はもちろん、どの仲間に所属するのかも不明…

 

生きているうちに見ていただこうと、さっそく先日の金曜日から へんな生きもの研究所で展示開始していましたが、昨日の朝から縮んでどうやら瀕死の様子…

元気な時の姿。

日曜日はこのイソギンチャクを見に来られたお客様もいらっしゃったので、飼育の終了は残念ですが、組織が痛んでしまう前に100%エタノールで固定することにしました。

標本はイソギンチャクの研究者に見てもらい同定をお願いする予定です(科、あるいは上科ぐらいまでしかわからないかもしれませんが)

何かわかればまたお知らせします。

【飼育研究部 森滝丈也】

フクロムシを展示しました

2017年4月 10日(月曜日) 筆者 もりたき

フクロムシに寄生されたヒシガニが入館したので、さっそくへんな生きもの研究所で展示しました。

フクロムシは体節構造を全く持ちませんが甲殻類の一員で、同じ甲殻類であるカニやエビなどに寄生します。

カニの外側に見えている袋状の部分の中身のほとんどが生殖巣(卵)で、この付け根から出ている根のようなものをカニの体の中に張り巡らして栄養を吸収しています。

いや、表現が逆かな?

「袋から根が…」と言うよりも「根から袋が…」といった表現の方が正確でしょうか。

 

実はフクロムシの生活史はなかなかユニークです。

簡単に解説すると…まず、メスのキプリス幼生(泳ぎます)はカニの体表に取り付くと、ケントロゴン幼生という形態になります。

そしてケントロゴンはカニの体に針を刺して中身だけ体内に侵入します。これがバーミゴン幼生。

バーミゴンはカニの血流に乗ってお腹あたりに到着すると、そこの血管(血洞)に付着して、そこからどんどん根を伸ばしていきます。

そして最終的に生殖巣である袋を作り、カニの外側に飛び出してくるのです。

つまり、根が育って袋ができるのですね。

 

いつも思うのですが、この生活史はキノコに少し似ているような…(菌糸が成長してキノコになる)

そして、フクロムシのオスは精巣以外の器官がほとんど退化していてとても小さく、メスの体の中に潜んでいるそうです。

受精すると袋の色は徐々に変化し、その後、卵から孵化したノープリス幼生が泳ぎ出てくるそうです(脱皮を何回か繰り返してキプリス幼生に変態します)。

ちなみに受精前の色は「ヴァージンイエロー」と表現されるとか。

 

そして、袋の部分は何回か繁殖するとポロリと落ちるらしい…

 

フクロムシの仲間の展示はこれで2回目ですが、今回の個体は宿主がヒシガニということもあり、サイズも大きく観察も容易。

フクロムシ好きの方は是非ご来館ください(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

春の磯でオカダウミウシに会う

2017年4月 9日(日曜日) 筆者 もりたき

久しぶりに春の磯に出かけました。

水族館からすぐ近く。

時期が良いとたくさんの生きものに出会うことができる磯ですが、まだ少し早かったのか、目立った生きものには出会えずじまい…

そんな中、オカダウミウシをたくさん見つけました。

私の指先に見えていますが、小さなウミウシです。

わかりやすいように拡大してみました。オレンジ色の可愛いウミウシです。

オカダウミウシはウズマキゴカイを餌にしています。

他の多くのウミウシは卵から孵化した幼生がプランクトン生活を送るのに対して、このオカダウミウシの幼生は初めから親と同じ姿で孵化します(直接発生)画像上の個体のお腹の中に卵が入っているのがわかります。

直接発生なので卵のサイズは体に対してずいぶん大きいですね。

こちらの個体は交接器が飛び出てたまんま(矢印)

交接したばかりなのか、興奮しているのか…

早くしまいなさい(笑)

ちなみに、ウミウシの仲間は雌雄同体なので、どの個体も交接器を持っています。

【飼育研究部 森滝丈也】