ハブクラゲとオオマルモンダコが引っ越しました。

2017年9月 19日(火曜日) 筆者 もりたき

夏イベント「超危険生物水族館」は大盛況のうちに、昨日で終了しましたが、一部の生物は場所を変えて展示継続する事になりました。

そのひとつが猛毒ハブクラゲ。

そのまま展示水槽ごと へんな生きもの研究所に引っ越しとなりました。

メガマウスザメ(剥製)と不思議なツーショット。

クラゲの参入で、へんな生きもの研究所は ますます妖しい雰囲気に…

それから、こちらも引っ越し組。

猛毒のオオマルモンダコ。

マメダコ先輩と同居となりました。

続々と「へん研」メンバーが増えて、ダイオウグソクムシ「グソガール24号」もビックリしているかも(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

ヒゲツノザメさん

2017年9月 18日(月曜日) 筆者 もりたき

敬老の日ということで、当館で長期飼育中のヒゲツノザメ(♀)を紹介します。

彼女が入館したのは1990年12月29日。

飼育歴およそ27年になります。

この記録は国内の飼育ヒゲツノザメとしては最長で、今も毎日、記録を更新中。

そんなヒゲツノザメさんの気持ちを代弁すると…「3年先輩のセレナさん(ジュゴン)や、5年先輩の勇気さん(スナメリ)、9年先輩のナターシャさん(バイカルアザラシ)の健康長寿にあやかって、私も人気者になりたいです!みんな、よろシャーク!」…あたりでしょうか(笑)

「伊勢志摩の海 日本の海」ゾーン、タカアシガニ水槽で皆さまをお待ちしています。

【飼育研究部 森滝丈也】

鏡餅ウニの行動観察⑦

2017年9月 17日(日曜日) 筆者 もりたき

さて、前回予想した通り、昨日の夕方には再び3組全てが「鏡餅」になりました(組み合わせは左からPp, Wr, Rwですけどね)

ところで、今、行動観察している3組以外に隔離水槽の外側にも鏡餅ウニがいます。

そこで、閉館後にそのウニ達を含めた9組の殻径を計測しました。

すると、下の個体の殻径は11~18mm、上は6~9.5mmと、どうやら10mmが上下の境界サイズのような結果に。

実は、このウニは生殖孔の大きさと位置がオスとメスとで異なる、性的二形があることが知られています。殻径に雌雄差があるという報告については情報ありませんが、もしかしたら殻径も…

そこで、生きたウニではわかりにくいので、5つの標本(裸殻)を観察して確認してみることに。

結果、オスの殻径は9mm, 10mm、メスの殻径は11mm, 12mm, 15mmでした。

おぉ!

やはり殻径10mm以下の個体はオス、それ以上はメスと考えて間違いなさそうです。

左がメスの殻、右がオスの殻(メスは5つある生殖孔が目立ちます)

(オスの方が少し偏平?)

じゃ、そもそもなぜ重なるのか?その理由はまだ不明ですが、ひとまず、このウニは大型のメスの上に小型のオスが乗って「鏡餅」となる、と考えて良さそうです。

【飼育研究部 森滝丈也】

ハナイカの赤ちゃん

2017年9月 17日(日曜日) 筆者 ピンキー

皆さん、こんにちは。この夏、ハナイカの赤ちゃんがふ化しました。ハナイカは体長6cm程で、とても鮮やかな体色をしています。ふ化したのは8月の中旬で、水槽の底砂に5mm弱の小さな生き物がいました。目を凝らしてもピントが合わないので、携帯のカメラで撮り確認しました。

画像はかなり大きいですが、実際はすごく小さいのです。エサは汽水域にいるイサザアミを与えてました。

ふ化後約1ヶ月です。何とか2cm弱の大きさになり、やっとハナイカらしくなってきました。今では、エサも投入するとすぐに反応し取って食べます。このハナイカの赤ちゃん、へんな生きもの研究所にいますので、是非ご覧下さい。

 

シダコレ

2017年9月 16日(土曜日) 筆者 もりたき

現在、研究者とチームを組んで(チームしだむし)、シダムシの分類学的研究を進めています。

シダムシとは…もうご存じですよね(笑)、ヒトデに内部寄生する甲殻類で、三重県の熊野灘 水深300m付近からは名前の付いていない3種が見つかっています(研究が進めば2種になるかも、ですが)

さて。

つい先日、沖合い底引き網でウデナガゴカクヒトデからシダムシを2匹も見つけた、と紹介したばかりですが…

昨日も、その時採集したヒトデのひとつからシダムシが見つかりました(寄生の影響か不明ですが、ヒトデは既に死亡していました)

なんと、この赤いもの全てが1個体のシダムシなんですよ(ヒトデの内臓ではありません)

久しぶりの大きな個体!

これだけ大きいと寄生されたヒトデもたまったものじゃないでしょう。少し同情します…

赤いのは成熟して卵を持っているから。こんな成熟個体は久しぶりで、3例目。

成長段階やホストのサイズによって形態変異が大きいので、並べてみるとちょっとした「シダコレ」状態(シダムシ・コレクションね)

見ているだけで面白いので紹介します。

まずは調査開始1年目、2015-2016シーズンがこちら。

2016-2017シーズン

そして、今月始まったばかりの2017-2018シーズン。

たくさんの標本を比較して、本種の特徴を特定していきます。

【飼育研究部 森滝丈也】

ヨッシーの大人事情

2017年9月 15日(金曜日) 筆者 ゆぅ

今日はヨッシーの大人事情についてお話ししていきます。「ヨッシー」とは鳥羽水No.1の人気(自称)を誇るトップアイドルのフトアゴヒゲトカゲで、私の大切な同期でもあります。そんなヨッシーの「大人の事情」とはそう、ずばり…メタボです。
 

正面から見ても特に問題はありません。しかし、横から見てみると…。

何と言うことでしょう。お腹が床にくっついているではないでしょうか。このフトアゴヒゲトカゲ、成体になればほとんど野菜だけで育てることが可能です。そのため、コオロギなどの昆虫は別に与えなくてもいいわけですね。

しかし別に、大人になると昆虫が嫌いになるという訳ではありません。大好きです。ただ、与えすぎるとこのようなメタボになってしまいます。つまり何が言いたいかと言うと…メタボの原因は担当者(私)にあり!

だって食べるんですもの…なんてことも言ってられません。飼育係にとって動物の健康を管理するということは何よりも大切なこと。いくらふっくらとした動物が好きだからと言っても、その動物の健康に悪影響を及ぼす原因を作ってはいけません。(食べるヨッシーも悪い)

ヨッシー…明日からダイエットしよう。

鏡餅ウニの行動観察⑥

2017年9月 15日(金曜日) 筆者 もりたき

引き続き、熊野灘の水深300m付近に生息する「鏡餅ウニ(仮称)」の行動観察です。

前回、新たな個体xを導入したところ、すぐに大型個体の上に乗って鏡餅になったものの、結局追い払われてしまい、最終的には全て初めの組み合わせに戻りました。

そこでxを別の水槽へ移動させて、次の実験をしてみることにしました。

そんなに結びつきが強いのなら…

強制的にバラバラにしたらどうなるか?です。

すると…はやくも翌日には1組が鏡餅に!ところが組み合わせはWwではなく、Wrでした。

同じ日の夕方には、2組目も復活しました!こちらは元サヤPpでした。

このあとどう推移していくのか気になっていましたが…

2日あけて今朝見てビックリ!なんとWrだった組み合わせがWwになっているじゃないですか!wがrから奪取したようです。Rとrは離れています。

Ppはそのまま鏡餅をキープしてます。

離ればなれのRとrがいつ重なり合うか、で気になりますね。

見たところ、rは落ちつきなく動きまわっているので、3組めの鏡餅の復活も近そうです。

【飼育研究部 森滝丈也】

ニチリンヒトデが摂餌した!

2017年9月 13日(水曜日) 筆者 もりたき

ニチリンヒトデの好物はイトマキヒトデだとする研究報告があります。

ニチリンヒトデ

イトマキヒトデ

イトマキヒトデは捕食者であるニチリンヒトデが近づくとそのニオイを感知して逃げ出すそうです。

これは面白い。

ところが、熊野灘で採集されたニチリンヒトデにイトマキヒトデを与えてみたことがあるのですが、これが両者とも全くの無反応…何故か?

熊野灘でニチリンヒトデが分布するのは水深300m付近、そこにはイトマキヒトデはいません。熊野灘では餌となっていないので、イトマキヒトデも無反応だったのでは?生息域が重なる北海道や東北のイトマキヒトデがニチリンヒトデに対して忌避行動を示すのではないでしょうか?行動に地域差があるなら面白い。

それでは、熊野灘のニチリンヒトデは何を食べているのか?

実は、これまでにムキアサリやオキアミを与えてもほとんど食べず、ずっと謎でした。

それが、先日、沖合底引き網で採集した瀕死のヒメカンテンナマコを水槽の中に入れておいたところ…

翌日水槽を見てびっくり!

ニチリンヒトデがヒメカンテンナマコを丸飲みしているじゃないですか!胃がパンパン!

ニチリンヒトデの摂餌は初確認。どうやら熊野灘のニチリンヒトデはナマコを餌にしている可能性が高そうです。

興味深い!

【飼育研究部 森滝丈也】

和名なしヒトデからスイクチムシが見つかりました

2017年9月 12日(火曜日) 筆者 もりたき

熊野灘の沖合底引き網で採集したヒトデが死ねば、ヒトデの寄生虫であるシダムシ(甲殻類)やスイクチムシ(多毛類)を探すため、ヒトデの中身をチェックしています。

前回の9月10日の沖合底引き網では、水深165mからゴカクヒトデ科のAnthenoides epixanthus(和名なし)が、まとまって採集できました。

ヒトデに内部寄生するヒトデスイクチムシの仲間は、これまでに世界中でわずか2種しか報告されていない小さなグループですが、最近、熊野灘の3種のヒトデから3種の未記載種スイクチムシが見つかっています。

スイクチムシを見と

けたヒトデは、このAnthenoides epixanthus ではありませんが、実はこのヒトデからも過去に2回だけスイクチムシが見つかっているので、おそらくこのヒトデにもスイクチムシが寄生すると予想しています。

さて、先ほど、死亡した大きな個体を調べていましたが…

見つけましたよ、スイクチムシ!幽門盲嚢(消化腺)の中に隠れていました。

テンション上がります(笑)これで3例目。

ちなみに…こんな姿をしていますが、スイクチムシはゴカイの仲間です。

幅10mmと比較的大型で、背中側が淡褐色、腹側はピンク色がかっています(画像上が前方)。

↓背側↓

↓腹側↓

今後、慎重に調べていかなければいけませんが、まずは備忘録として飼育日記にアップしておきます。

【飼育研究部 森滝丈也】

スナメリの赤ちゃん①

2017年9月 12日(火曜日) 筆者 なかだ

今年の5月25日、元気なスナメリの赤ちゃんが誕生しました!!

こんにちは!!初めまして。イルカ(スナメリ・イロワケイルカ)とコツメカワウソを担当しています、なかだと言います。これから時々、飼育日記を書いていきますので、よろしくお願い致します。飼育員2年目!!まだまだわからないことだらけの私の、記念すべき第1回目の飼育日記は、、、「スナメリの赤ちゃん」についてです!!

新聞などでご存知の方もいるかもしれませんが、今年の5月にスナメリの赤ちゃんが誕生し、現在、人工哺育を行っています!!スナメリは約1年間の妊娠期間を経て、春から夏にかけて、約80cmの大きさの子供を出産します。本来なら、母親が育児を行うのですが、育児放棄をしてしまったため、今は飼育員が育てています。毎日、ミルクを与え、健康管理を行っています。

生まれたばかりの時は、飼育員の腕に収まる程小さく、少し体全体がシワシワしています。

 

実はよ~く見ると、ヒゲも生えているんです!!このヒゲは生後数日で抜け落ちます。

 

はじめは飼育員を警戒していた子供ですが、人工哺育を始めて約3ヶ月。今はすっかり私達に慣れ、プールに入ると寄ってきて、とっても可愛いんです!!シワシワだった体はイルカらしくツルツルになり、ふっくらしました。現在は大人と同じように、魚を食べる練習を行っています。

次回はその後の子供の成長を書きたいと思います。次に書く時までには魚を食べてくれているのでしょうか、、、次回をお楽しみに!!