イソギンチャクベイビー

2018年4月 24日(火曜日) 筆者 もりたき

前回お伝えしたイソギンチャクの産卵、その後です。

4月4日の夜、コーラルリーフダイビングゾーンの水槽で大量の産卵があったと書き込みました。

正体がわからないまま48時間経過…。残念ながらほとんどの卵は崩壊してしまいましたが、6個だけ残った卵の発生が進んでいました。

産卵から10日後、全長1mmほどのプラヌラ幼生となってシャーレの中をゆっくりと泳ぎ回っていました。

さらに10日経過した本日(産卵から20日目)

この間、プラヌラ幼生4匹はポツポツと息絶えていきましたが、残った2匹のうち1つがイソギンチャク(おそらく)に姿をかえているではないですか!

口ができています(矢印の位置)

体壁中に筋肉(縦走筋)ができ、刺激を受けてムギュッと縮むことができるようになりました。

文字通り「力強い」印象で、その成長ぶりが頼もしく思えるほど(笑)

少しわかりにくいですが、こちらは最大限、縮んだ姿。饅頭みたいになります。

ひとまず1個体だけですが(もう1つはまだプラヌラ幼生)順調に成長しています。

でも、親は誰なのか、まだ判明していません。

しばし、お待ちを…

【飼育研究部 森滝丈也】

ダイオウグソクムシの…

2018年4月 24日(火曜日) 筆者 もりたき

みんな大好きダイオウグソクムシ!

こちらはマサバを食べるイケメン№25

迫力の摂餌風景です。

さてさて。食べたら出すのが必然。

これまでに水槽内でダイオウグソクムシの便を6回ほど見かけたことがあります。時にはこんなBIGBENに遭遇して驚いたこともあります(笑)

ところが調べてみると、中身(未消化物)はどれも水族館で与えた餌に由来するものではなく、海で食べたと思われるものばかりでした。

つまり、摂餌後かなり時間が経過してからの排便ということになります。

便の中身は魚の骨、ウロコ、カイメン?、紙、他の等脚類など。例えば、2014年に回収した未消化物はこんな感じでした。

昨日もそんなダイオウグソクムシの便を見つけました。

魚の頭骨でした(魚種は不明)

上から撮影

もちろん、これもふだん与えている餌ではなく、今回も海で食べた魚の骨だと思われます。結構大きな骨なので、お尻の穴を通るギリギリサイズだったのではないでしょうか。

【飼育研究部 森滝丈也】

パラオオウムガイの胚発生を確認しました

2018年4月 23日(月曜日) 筆者 もりたき

去年に10月に入館したパラオオウムガイ。

2ヶ月間は生息水温に近い17.0℃で管理していましたが、産卵誘発のため、16-17.0℃だった水温を20.0℃ほどに上げたところ12月から産卵開始!今は18.0℃まで水温を下げていますが、現在も時々産卵しています。

昨日は水槽に潜って壁面に産み付けた卵の回収を行いました。水槽の外から確認していたのは5個だけでしたが、実際に潜ると、9個も見つかりました(驚)

見つからないようにしているのか、どうも目につきにくい場所に産み付ける傾向がありますね。

仕切り板のすき間から向こう側に産み付けたり…

ついでに去年12月に産んだ卵の発生状況をチェックしましたが、産み始めの3卵は未受精だったようで、すでに腐敗して中身がなくなっていました。

ところが、12/30に産んだ4卵目は…おぉ!発生が進んでいるではないですか!

オウムガイ類の卵は外殻と内殻が二重になっているので、外殻をはがして内殻を少し開けば、内部の胚を見ることができます(少しだけなら胚に支障はありません)

白く見えるのが胚殻で、黒く見えるのは初期の胚殻の跡(cicatrix)です。

当館では、これまでにオウムガイは162匹、オオベソオウムガイは62匹孵化していますが、パラオオウムガイの胚発生を確認したのは初めてです!少し気が早いですが、孵化が楽しみ(孵化は秋以降の予定です)

参考までに、こちらは以前撮影したオオベソオウムガイの胚です(2013年撮影)

今回の胚よりも少し発生が少し進んだ状態。胚の足原基は5対ですが、この時期になると細かく分化し始めます(赤矢印)

【飼育研究部 森滝丈也】

サク(柵)ッと、説明します。

2018年4月 23日(月曜日) 筆者 ニッシー

お久しぶりです。

季節の変わり目に肌が乾燥します。ニッシーです。

 

さて、奇跡の森のリクガメ達の運動場では、約1年程前からあるものが設置されました。

写真の中央をご確認いただけますでしょうか?

ご覧の通り、を設置しました。

これ以降、どうしてこんな柵で仕切っているの?と言う質問をよく耳にします。

これには色々理由がありまして・・・

理由は彼にあります。

写真にどアップで映り込むケヅメリクガメです。

ケヅメリクガメは他のリクガメに比べて気性荒く(特にオスが)、とても好奇心が旺盛です。

そのせいか、他の自分より小さなリクガメの上に乗っかってしまう恐れがあります。

(下敷きになったカメを救出することが優先だったので写真はありません。)

そうすると、甲羅が割れてしまったり、ストレスで餌を食べなくなったりする可能性があります。

そういう事を考慮して、現在に至ります。

柵で仕切られていますが、

餌もモリモリ食べて元気にやっておりますのでご安心ください。

どんだけ悪さをしようが、餌皿を壊そうが、私が1番好きなリクガメには変わりありません。

【飼育研究部 ニッシー】

 

 

 

ドロイシガニを展示しました

2018年4月 21日(土曜日) 筆者 もりたき

本日、へんな生きもの研究所にドロイシガニを展示しました。

ドロイシガニは東京湾~九州あたりにかけて分布し、決して珍しいカニではないのですが、泥の中で生活しているため見つかることは少なく水族館ではあまり展示されていないような…

全身に毛が密生して泥まみれの姿をしています。

へんな生きもの研究所での2回目の展示になります。

ウミウシがインスタ映えすると人気なので、「インスタ萎え」するかと期待(?)したのですが…

水槽に入れて、よくよく見ると意外とかわいい(笑)

テディベアとかイエティ(雪男)ぽい?

ウミケムシ水槽で同居しています。

【飼育研究部 森滝丈也】

ゴマフのホクト

2018年4月 21日(土曜日) 筆者 はまだ

最近暖かい日が増えてきましたね。朝晩との寒暖差が激しい今日この頃。何を着たらいいか迷いますよね。

とりあえず夏服の準備も始めていきたいなと思う、はまだです。

今回はゴマフアザラシの「ホクト」について書きます!ホクトの最近はというと、ずーーーっと寝ています。

こんなに近くから写真を撮っても気付かないぐらいの爆睡加減。

写真を撮った時の音で、びっくりしてぴくっとなるのが個人的にはツボです(笑)

ホクトはゴマフアザラシの「はる」と一緒に暮らしています。二頭で一緒に仲良く寝ているのを見ていると、なんだか優しい気持ちになるんです(笑)

 

僕もしっかりと睡眠をとって、明日からも頑張ります!

【 飼育研究部 はまだ 】

モヅ子のすねかじり行動

2018年4月 19日(木曜日) 筆者 もりたき

へんな生きもの研究所では水族館近くの菅島沖で採集したセノテヅルモヅルを展示しています。このモヅル達は以前から興味深い行動が確認されています。

それは大きな成体に小型の幼若個体が付着する行動。

本当の親ではなくても成体であれば(♂♀関係なく)幼若個体は取り付き、取り付いた成体の口に腕を差し込むなどして餌を横取りしているように見えます(私はこの行動を「すねかじり行動」と呼んでいます)

今、成体に取り付いているのは、この飼育日記でもおなじみの「モヅ子ちゃん」

モヅ子は採集時から他個体にすねかじりしていましたが、今も取り付く相手(成体)を乗り換えながら、この「すねかじり行動」を実に5年半以上継続中(2012年秋~)

いつの間にか、へんな生きもの研究所で1番の飼育歴が長い個体となりました。

こちらは4年前のモヅ子。

こちらが今のモヅ子。撮影のため、すねかじりしていた相手から取り外しました。

それほど成長していません。テヅルモヅルは成体になるまで20数年以上かかるとも聞きますが…確かに成長はかなりゆっくりです。

撮影が終わって水槽に戻すと、モヅ子はすぐにすねかじり相手に戻っていきました。

5年以上継続中ですが、すねかじりはまだまだ続きそうです。

この行動について他に観察データがないので、いつまで続くのかよくわかりません。

まだしばらく観察は続きそうです。

【飼育研究部 森滝丈也】

トバスイ、流行に乗ってみたり!

2018年4月 19日(木曜日) 筆者 いそぴー

こんにちは、いそぴーです。さて今回の飼育日記は宣伝です。笑

今週4月21日から5月6日までGWイベント「フォトジェニック水槽」が始まります!

私は今回メイン担当として只今バタバタと準備中でございます。。写真を撮るセンスがない私ですが

メンバーで考えながら色々な「写真映え展示」を作りました(^^)/

今日は特別にその一部を紹介していきます!!!

まずは、女子が好きそうな看板(私もこういうの大好きです)

黒板アートでお出迎え。生きものファイル①ってことは…随時、更新する予定です。次はジュゴンかな~、もしくはコブシメかな~

カラフルなヒオウギガイの壁。この色、実はこの貝自身が作り出す色なんです!

貝殻の不思議な合わせ鏡

ひたすら写真映えを狙う飼育員男衆。笑

 

さあ皆さんどうですか??今回はメイン展示は載せていませんが暗闇でキレイにライトアップされたミズクラゲや

虹色のライトが光る水槽。実際に、皆さんが落書きできるサイン水槽など本当に見てもらいたいものばかり!

GWはぜひ鳥羽水族館フォトジェニック水槽に足を運んでみてくださいね(^^)

ウミサボテンの繁殖成功と、展示中止と、飼育員の本音などなど。

2018年4月 19日(木曜日) 筆者 つじ

HPや報道発表があった通り、ウミサボテンの繁殖に成功しました。

2016年の産卵では、3ヶ月しか飼育できず、

当時はだいぶ悔しい思いをしたのはこちらの日記でご報告した記憶があります。

そんな中、2017年にも産卵が有り、育成に努めたところ、なんとか1つだけが、

半年以上の飼育に成功し、今回お披露目となった運びでした。

 

前回の失敗から学んで、水質管理に徹底したことが成功の秘訣だったかな、と思います。

しかし、展示水槽に公開して1週間が経った本日、急激な状態の悪化が見られたので展示中止に至りました。

これもまた、水質(水槽)の変化が関係していると思われます。

 

半年間の育成と展示に至れたことは1つの目標だったので良かったのですが、

今回、新聞社様やテレビ局様にも取り上げて頂き、

担当者としてはもう少し長く展示をしてお客様に見て頂けたらという思いがあったので大変残念です。

 

もう少し本音を話すと、もっと見ていたかった・・・と言うのが正直な気持ちです。

生物学に触れる者の端くれとして、繁殖経歴がない生物の発生過程を見られることは、

面白くてロマンを感じる部分があります。

ただ、これ以上の育成過程が見られなくなったので、悔しくもあり、今後の課題の1つになりました。

 

ウミサボテンはわからないことが本当に多いので、

一つ一つ解明していけられるよう、今後とも展示飼育を継続していくことに努めます。

飼育研究部 つじ

ヒガイを展示しました

2018年4月 19日(木曜日) 筆者 もりたき

前回の沖合底引き網採集で私自身初となるヒガイを水深150mで採集しました。

おそらく生体展示は当館初記録。現在、へんな生きもの研究所でひっそり展示しています(クマサカガイ水槽)

ヒガイは貝殻の水管部が管状に伸びた姿が特徴的で、なかなか美しい。貝の収集家にも人気が高いようですね。

生きた姿で面白いのは、ふだんは貝殻が外套膜に覆われていること。外套膜の模様は好みの分かれるところであると思いますが、私は好きですね。

そして軽く刺激を与えると、外套膜をスッと引っ込めていきます。

この反応が個人的にツボです(笑)

ヒガイはウミトサカの仲間を食べるそうで、一緒に採集したクリーム色のウミトサカを食べるのでは…と期待していますが、今のところ摂餌は確認できていません。

美しい貝なので、できるだけ長く展示できれば良いのですが。

【飼育研究部 森滝丈也】