クラトリナカイメン類を食べるミカドウミウシ

2020年6月 20日(土曜日) 筆者 もりたき

へんな生きもの研究所にミカドウミウシを展示しました。 時々見られる泳ぐ姿が踊っているみたいなので、別名は「スパニッシュダンサー」

ウミウシの飼育で難しいのは餌の確保なのですが、このミカドウミウシは水槽内で増殖する網状のカイメン(クラトリナカイメン類)を食べることがわかっているので、時々水槽から採集して与えています。

このカイメンを食べることに気付いたのは今から20年前。色々なカイメンを与えていて偶然発見しました。

今回も与えるとすぐに食べ始めました。

反応はすこぶる良好。モサモサと食べる姿は見ているだけで気持ちが良いですね。

ちなみに、自然下では別の種類のカイメンも食べるようですが、餌としてほとんど流通しないため当館ではこのクラトリナカイメンの仲間を与えています。

【飼育研究部 森滝丈也】

トバスイ出現!

2020年6月 19日(金曜日) 筆者 もりたき

私の胸を焦がすマイナー生物のひとつ、シダムシ(シダムシはヒトデの体腔内に寄生する甲殻類で、身近な生物だとフジツボの仲間に比較的近縁です)。

今年2月に新種記載されたのがユミヘリゴカクノシダムシDendrogaster tobasuii(鳥羽水族館に献名)。本種はユミヘリゴカクヒトデとウデナガゴカクヒトデに寄生します。

実は、シダムシの生態はわからないことばかり…
昨日の夕方、予備水槽のウデナガゴカクヒトデの口からシダムシが出ていることに気が付きました。

普段、ヒトデの体腔内で生活しているシダムシですが、こんな風にシダムシがヒトデの口から出ている場面に遭遇したのは2回目です(前回は2016年7月22日、前回の様子↓)2017年にヒトデの口から出てきたシダムシ

どうやら、普段はヒトデの体腔中で静かに生活しているシダムシですが、成熟するとヒトデに異物と認識されるのか、ヒトデから排出されるようです。これは成熟したシダムシが放卵するための戦略だと思われますが、詳細は今後の観察で明らかになるでしょう。

今回はしばらくこのまま観察します。数日間は生きたユミヘリゴカクノシダムシDendrogaster tobasuii を見るチャンスかも!(へんな生きもの研究所・アパート水槽で飼育中)

【飼育研究部 森滝丈也】

ヒヤヒヤドキドキ

2020年6月 19日(金曜日) 筆者 まなべ

ある日、館内を歩いているとちょうどワニの水槽を掃除しているところに遭遇しました。

ここにいるワニはミシシッピーワニという種類で、大きくなると6mにまで成長するワニです。

名前はワニゾウ(手前)とワニタロウ(奥)といいます。

ちなみにワニゾウはオスでワニタロウはメスらしいです(笑)

 

これから7月に入っていくと繁殖の時期になり、どんどん凶暴になっていくようでガラス越しに見ている分にはかわいいですが、中に入って掃除することを考えるとかなり恐いですね。

しかし、そんなワニが迫ってくるのを飼育員は阻止しながら素早く丁寧に掃除をしていました。

その様子をヒヤヒヤドキドキしながら見ているお客さん、これはもうひとつのパフォーマンスと化していました。

 

そんなヒヤヒヤドキドキな掃除が終わると、ワニゾウもお兄さんに撫でてもらえてどこか嬉しそうでした。

良い光景だなぁと最初は思っていましたが、冷静に考えると恐っ!

 

そんな掃除は週に1回行っているみたいなので、運が良い人は見ることができるかも!

ですが、ワニゾウとワニタロウは毎日見れますよ!ぜひ見に来てあげて下さいね!

 

【飼育研究部 まなべ】

未草が咲いてます。

2020年6月 19日(金曜日) 筆者 ピンキー

梅雨に入り、ジメジメした日が続きますが皆さんお元気でしょうか?

1枚目の画像は日本の川コーナーの近くにある半円水槽で咲いた花についてです。今朝水槽をのぞくと水面に5cmほどの白い花が咲いていました。調べてみると羊草(ひつじぐさ)という睡蓮の花でした。真っ白の花の中心には黄色いしべがあります。緑色の葉っぱの間に1輪咲いていました。花言葉は「純心」「信頼」など、この花にぴったりですね。花の開花時期は6月から9月頃で、午前中に咲き夕方になるとしぼみ、3日程咲き続けます。朝から夕方まで花の様子を撮影してみました。

2枚目の画像は15時30頃に撮影しました。1枚目と比べると花がしぼんでいます。

3枚目は17時半ごろの画像です。花はほとんど閉じてますが、明日も朝から咲いてくれます。

羊草は睡蓮の種類の中で唯一の日本産の花で皆さんの近くの小さな池や沼地に咲いているかもしれません。羊草を探しに出かけてみてはいかがでしょうか?

【飼育研究部:ピンキー】

赤とピンクに紛れて・・・

2020年6月 17日(水曜日) 筆者 やまおか

いつもは海水魚やビーバーについて日記を書いている私やまおかですが、本日はこの子について書いていきます!!

そう、赤とピンクのフラミンゴたち・・・

 

のところで暮らしているオシドリ(メス)です。

美しい毛並みとつぶらな瞳がチャームポイント!!地味とは言わせません!!笑

ちなみにオシドリはオスメスで体色が全く違う鳥です!

名前は「もふもふ」。

その由来は私にはわかりません。笑

産まれたとき、とてももふもふしていたのでしょうか?

 

この子の可愛さがあふれ出してくるのは餌の時で、まず舎に入るとすぐに寄ってきます。

餌の前に掃除をしていると、「早くちょうだい!!」と催促して軽くつついてきます。まったく痛くないので可愛いものですね。

 

そして、餌を手にのっけてあげると・・・

凄い勢いで食べてくれます。

勢いが余り過ぎてぽろぽろこぼしてしまうところもまた可愛い。

実に飼育員心をくすぐってくるもふもふなのでした。

みなさんも鳥羽水族館へ来た際はフラミンゴ舎の中にいるもふもふを探してみてくださいね!!

タイミングが良ければ寄って来てくれるかもしれませんよ!!

 

【飼育研究部 やまおか】

どんな性格なのでしょうか?

2020年6月 17日(水曜日) 筆者 ともちゃん

 

皆さんこんにちは、ともちゃんです。

 

三重県も梅雨入りし、雨ばっかりだと気分もなかなか上がらないですね。

梅雨入りする少し前の天気のいい日、ポウちゃんはトレーニングが終わった後、そのままウトウトし始めました。

半分日向、半分日陰。

 

この前「ポウちゃんってどんな性格?」と聞かれたことがありました。

うーん…。難しい…。ハキハキしてる時もあれば、まったりしてる時もあるし。

人間の感覚は動物たちに当てはめることが出来ません。

「元気」とか「楽しそう」とか「サボっている」とかよく聞きますが、明確な基準や根拠がないので、あまり当てはめないようにしています。

 

なので、ともちゃんは【否定的な気持ち】で接することもあります。

「ホントにこのやり方で大丈夫かな?」「他のアプローチの仕方はないかな?」と常に考えてます。

動物たちは毎日同じではないので、その日の接し方や距離感も大事にしています。

そこから自分なりに分析して、実際の状態とすり合わせて、動物からたくさんの情報を得ます。

 

それを積み重ねても「性格」はなかなか判断が難しい…。

でも、しいて言うなら、ともちゃん的ポウちゃんの性格は「新しいモノ好き」かな(^^;)

 

 

【飼育研究部 ともちゃん】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛情いっぱいのお手紙

2020年6月 16日(火曜日) 筆者 いま

みなさんご存知かもしれませんが、5月31日はツララ11歳の誕生日でした。

ポウ、クウは野生個体であるため正確な誕生日は分かりませんが、

セイウチの出産は春~初夏にかけて行われることが多いことを考えると、

2頭もそろそろ歳を重ねた頃合いかもしれません。

ちなみに入館してからの期間でいうと、15年目を迎えております。

そんなひそかな話題を、数年前に来館していたお客様が覚えて下さっていたようで、

ありがたいことにも数枚お手紙が届きました。

 

ポウ、クウ、ツララの誕生をお祝いしてくださる、セイウチ愛がたっぷり詰まったお手紙ばかりでした。

その内のある送り主様は、13歳の女子中学生で、幼稚園のころからポウ、クウのファンだというのです。

 

担当者一同、喜びと感謝がいっぱいで早速返事を書こうと筆を執りましたが、、、

送り主様の住所が書いてありませんでした。

なんとかこの思いをお伝えしたく、この日記に書かせてもらっているという訳です。

 

お手紙には、ポウの体重500㎏時代のことも書いてあり、私も知らないポウ、クウを知っていることに羨ましさも感じました。(笑)

ですがなんといっても、幼き日の送り主様はある日セイウチに恋をし、今なおファンでいてくれて、更には水族館の飼育員も目指しているそうで、、、。

 

本当にありがたいお話しです。

皆さんの応援と愛情しっかり届いてますよー!!

 

これからもよろしくお願い致します!!(^^)/

 

飼育研究部【いま】

 

 

コブトリジイサン展示しました

2020年6月 15日(月曜日) 筆者 もりたき

昨日、鳥羽の海で採集されたカエルアンコウが入館しました。

早速、へんな生きもの研究所のアパート水槽13号室に入室しました。

よく見ると、このカエルアンコウは大きなコブがいくつもついていますね。

下あごのコブは特に大きい…

実は、このコブの正体はコブトリジイサンSarcotaces pacificusという寄生性カイアシ類の一種(甲殻類)です。ドングリの様な姿(メス)をして、カエルアンコウの皮膚の下に寄生する習性があります。

ユニークな和名は、本種の寄生を受けたカエルアンコウの姿がおとぎ話の「こぶとり爺さん」を連想させることに由来するそうです。確かに…

同じ日に入館した別の個体はさらに「こぶとり爺さん」状態でした。

こんなに寄生されて邪魔じゃないのか?と心配になってしまうほどですが、むしろ寄生されていない個体を見かけることの方が少ないくらいなので、カエルアンコウにとってはこれが普通の状態なのかも知れません。

気持ち悪いと思われた方はごめんなさい。

でも、彼らも生態系を構成する大切な命のひとつ。その習性や進化を考えると、私にとっては気持ち悪いと言うよりも興味深い存在に思えてくるのです。

【飼育研究部 森滝丈也】

あ、フトアゴヒゲトカゲ産まれました。

2020年6月 15日(月曜日) 筆者 ゆぅ

最近ムシムシじっとり暑い日が続きますね。私冬は大好きなのですが、夏はとても苦手です。溶けます、本当に。皆様くれぐれも熱中症にはお気を付け下さい!

さて話は変わりますが、つい先日、フトアゴヒゲトカゲのベビーが産まれました。母親は今回初産であり、卵の状態もあまりよろしくない・・・皆が諦めかけていたその時!1匹の勇者が現れた(産まれた)のです!

勇者ちっちぇ~。頭でっかちでヒョコヒョコしてますが、健康状態は今のところ良好です。沢山のコオロギを食べ、私の大好きなムチムチ体型に近づきつつあります。いいね。

腕時計と比較すればご覧の通り。いかに小さいかよく分かりますね。小さくても鼓動はしっかり感じます。うーん生命の神秘。

指の上でこちらを凝視するベイビーちゃん。しばらくすると・・・

指が温かくて気持ちが良かったのか、目を閉じて寝はじめました。代謝が高くてよかったね、うん。

今回は正直ちゃんと育ってくれるかどうか不安だったため、一番管理のしやすいバックヤードで飼育しております。ご報告が遅くなりました。ごめんね。

近日中に元気な姿をお披露目する予定ですので、是非皆様、鳥羽水族館の「奇跡の森」コーナーへお越し下さいませ。無理強いはしなくてよ!

 

【飼育研究部 ゆぅ】

オオベソオウムガイ卵の近況。

2020年6月 14日(日曜日) 筆者 もりたき

経過観察を続けているオオベソオウムガイ卵(#3)の近況報告です。

4月2日に初確認してからぐんぐん成長を続けて今はこんな感じ。胚殻が外から丸見えですが、こんな状態になってもまだ孵化しません。

水温23-24℃だと、オウムガイ類は産卵から孵化までにおよそ10ヶ月かかるので、この卵(#3)が孵化するのは今から2ヶ月ぐらい先になる予定です。

海中でこんな状態でいると外敵に襲われそうですが、オウムガイはおそらく岩か何かのすき間などに隠すように産卵するので大丈夫なのでしょう。

実際のところ、野生の状態でオウムガイの卵はまだ発見されていないので(どこで産卵しているか不明)どんな風に卵発生が進んでいるのか未だ謎なんですけどね。

まだ少し先になりますが、オオベソオウムガイの卵が無事に孵化することを今から楽しみにしています。

【飼育研究部 森滝丈也】