アラレナガニシとスナギンチャク

2022年1月 17日(月曜日) 筆者 もりたき

先日の熊野灘沖合底引き網採集でアラレナガニシの貝殻に付着するヤドリスナギンチャクが1つだけ採集できました。

スナギンチャクの仲間は体を補強するために体壁中に砂粒を埋め込み、群体性の種類が多いのが特徴。そんな特徴でざっくりとイソギンチャク類と区別できます。

そんなスナギンチャク類の中で貝などと共生するグループがヤドリスナギンチャクの仲間。この仲間は、まだまだ分類学的な研究が進んでいないようです。本種も今のところ未記載種(“新種”候補生)です。

今、興味があるのはこのヤドリスナギンチャクの宿主であるアラレナガニシの不思議な行動です。

アラレナガニシの腹足の前端は二股に分かれていますが、以前飼育していた個体は体を大きくねじりつつ、二股になった腹足でスナギンチャクをしごく…ような動きを見せていました。

この行動は、貝が積極的にヤドリスナギンチャクをケアしているようにも見えます(もちろん、その逆の可能性もあります)。

もしかしたら想像以上に両者は密接な関係を築いているかもしれません…。

前回は写真だけだったので、次はこの行動を動画で押さえようと目論んでいます。

【飼育研究部 森滝丈也】

いつもと違う向きで寝ていました。

2022年1月 17日(月曜日) 筆者 ともちゃん

皆さんこんにちは、ともちゃんです。

 

ツララが「枕※」を使わずに寝ていました―――!!!!!

(※前回の日記を見てみて下さい→ https://diary.aquarium.co.jp/archives/56167 )

 

 

まさかの向きで寝ていたので、すぐに写真を撮りました。

こちら向きで寝ているツララはすごく久しぶりに見た気がします。

これはこれで、何か理由があるのでしょうか?

ますます謎は深まります。というか、ともちゃんが気にしすぎなのでしょうか???

 

そもそも「睡眠」は動物にとって安全な場所・安心できる環境があって成立し維持されるものだと思います。

野生下のセイウチの行動は「休息(主に睡眠)」と「採餌」に大別されるそうです。

飼育下のセイウチたち、鳥羽水族館のポウちゃん、クウちゃん、ツララもよく寝ている印象です。

寝る時は17時頃から8時過ぎ、15時間ぐらい寝ている時があります。

北極やロシアなどの寒さの厳しい環境下で、できる限りエネルギーを抑えて生きていく知恵なのかなと感じます。

 

p.s今朝のポウちゃんと泉ちゃんの寝姿です↓

 

【飼育研究部 ともちゃん】

 

 

 

自分のペースで!

2022年1月 17日(月曜日) 筆者 ひじー

皆さんこんにちはひじーです!

今回もミナミアフリカオットセイの「あおば」についてお話ししようと思います!

前回紹介した離乳の奮闘劇を覚えているでしょうか??

イカをぶんぶんと振り回したり、エビをくちゃくちゃ噛んだり…たくさんありましたね…。

ご飯を食べる練習をし始めて数ヶ月経ちますがまだ成功していません……。

今はイカではなく、サンマがマイブームみたいです。笑

最近は母乳をたくさん飲んでいるのか、体も少しずつ大きくなり、どんどんと体重も増えています。

そしてよく寝ます。飲んで寝て。飲んで寝て。の繰り返しです。笑

これがその写真です。

ふかふかに乾いて幸せそうに寝ている姿がたまりません。笑

動物それぞれ自分のペースで離乳が成功します。

時間はかかっても少しずつ、あおばに合わせて、たくさんの刺激と離乳のチャンスを与えていきます!

そしていつかは立派な男の子に育つことを見守っていきたいと思います!

ということで離乳の奮闘劇はもう少し続きそうなので、皆さんも是非!ミナミアフリカオットセイ親子を見にきてくださいね!

 

 

【飼育研究部 ひじー】

同じ星に棲む生きもの同士。

2022年1月 16日(日曜日) 筆者 ともちゃん

皆さんこんにちは、ともちゃんです。

 

セイウチの体重測定は毎週日曜日に行っています。

ポウちゃん 無の境地

 

クウちゃん 後ろが気になるのかな

 

ツララ ウインクしてます

 

1週間に1回の測定ということは、1ヶ月で4回、1年で48回と、年間約50回測定することになります。

測定の順番は決まっていません(決めていません)が、日曜日ということもあってお客様も結構集まって来られます。

夕方のトレーニングの時間に測ることがほとんどで、16時過ぎくらいから始まりますので、タイミングが合えばご覧になってみて下さい。

 

お客さんの反応としては…

 

ツララ測定:トレーナー「650kgでーす。」

お客さん:「おぉー!(大きいねぇ)」

 

クウちゃん測定:トレーナー「700kgでーす。」

お客さん:「おぉー!(同じくらいだねぇ)」

 

ポウちゃん測定:トレーナー「1140kgでーす!デカっ。」

お客さん:「デカっ!!!!!(ちょっと恐怖?)」

 

こんな反応を見ることが出来るので、僕たちも楽しいひと時です。

 

でも、改めて考えたら凄くないですか!?

同じ地球上にこんなに大きな生きものが暮らしてるなんて…

セイウチの大きさを肌で感じて、同じ星に棲む生きもの同士、地球に想いを馳せてみるのはいかがでしょうか(*^^*)?

 

【飼育研究部 ともちゃん】

 

ちょっと変わった寝方

2022年1月 16日(日曜日) 筆者 あおくら

みなさんこんにちは!

奇跡の森のスロープをあがると、まずはこちらの水槽が目に入ると思います。

カメレオンや!とよく言われるのですが、グリーンイグアナの水槽です!
でも今日はこちらのグリーンイグアナではなく…

水中で泳ぐ、オオヨコクビガメをご紹介します!普段は写真のようにゆったりと泳いでいることがほとんどなのですが、ある日の夕方、水槽をチラッと覗いてみると、

この状態でスヤスヤと眠っていました(^^)
右後肢だけ底にちょんとつけて、全く動きません。
手足は全て身体の中にしまいこんでいます!
食欲旺盛でご飯もよく食べてくれるので、身体がムチムチです(笑)
健康的ですね!

この寝方が安心するのでしょうか…?リラックスの仕方はそれぞれでおもしろいですね。
皆さんも奇跡の森に訪れた際には、グリーンイグアナだけでなく、足元にいるオオヨコクビガメにもぜひ注目してみてください。

【飼育研究部 あおくら】

珍ウロコムシに遭遇

2022年1月 16日(日曜日) 筆者 もりたき

昨日の朝、へんな生きもの研究所のイッスンボウシウロコムシが行方不明になっていることに気が付きました…

水槽に設置した小型プラケースに隔離して2年ほど飼育している個体番号№8(現在1匹のみ)。

一瞬、焦りましたが、その後、すぐに見つかりました。まだまだ元気な様子。

イッスンボウシウロコムシについての詳細はこちら↓

熊野灘で採集された新種のウロコムシの展示を開始! | イベント・新着情報 | 鳥羽水族館公式ホームページ (aquarium.co.jp)

そんなことがあった朝の見回りでしたが、ウロコムシの事件は、別の水槽(カガミモチウニの水槽)でも起こりました!

初めて見るウロコムシがいたのです。

先日、採集した生物ではなく、沈木と一緒にいつの間にか紛れ込んでいたようです。

体長7㎜ぐらいですが、可愛いですね!

かわいく思えない方は、リンゴの薄切りがキレイに並んだアップルパイだと思ってください(笑)

さっそく研究者の方にたずねてみたところ、トゲウロコムシIphione(イフィオネ)の仲間だと思われます、との返事。

さっそくIphioneで検索してみましたが、出てくるのはiPhoneの情報ばかり…(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

珍に遭遇!

2022年1月 15日(土曜日) 筆者 もりたき

先日の底曳き網でヒラアシクモガニが数匹採集できたのですが、その中の1匹は残念ながら水面に引き上げた時点で死んでいました。

それでも大事に水族館に持ち帰ったのは、甲らの左側がコブ状にふくれていたからです。

このコブの中にエビヤドリムシの仲間(種類は不明)が見つかります。私はこれまでに2回だけ採集したことがあります。これは↓メスで右側(“腰”のあたり)に小さなオスが付いています。

エビヤドリムシの仲間はダンゴムシやダイオウグソクムシと同じ等脚類で、エビやカニの背甲の中に寄生して暮らしています。カニにとっては迷惑な存在かもしれませんが。

さっそく、今回採集したカニのコブを確認しました。

ところが、残念ながら空き家でした…と思ったら、小さな何かを発見!

 

よく見ると、それは全長4.7㎜の等脚類の何かです。

一瞬、エビヤドリムシのオスかと思いましたが、形態が少し違います。

もしかしたらまだ若いメスかもしれません。何らかの理由で空き家になったところに取りついたばかりで、これから形態が変化するのでしょうか?あるいは取り残されたオスがメスに性転換した可能性や全く別の種類の可能性もありますね。

とにかく珍種には違いないので、追々調べていきます。

【飼育研究部 森滝丈也】

君はまだシンデレラさ

2022年1月 14日(金曜日) 筆者 ろっきー

遅ればせながら、新年ならびに新成人の皆様、おめでとうございます。

成人式の日は、子供から大人へと成る節目の日でもあるので、良くも悪くも記憶に残る1日になりますね。

両親へ感謝を伝えたり、普段しないような恰好をしてみたり、アヒルの被り物をしてみたり。(笑)

なので今回は、鳥羽水族館から成人式に参列できそうな生きものを紹介しますね。

 

エントリーNo.1 【フリソデエビ】

色鮮やかな体色に、葉状に広がるハサミ脚が、成人式でお馴染みの「振袖」に見える事からこの名前が付けられたと言われています。この日の男性は、女性の振袖姿を見ることが楽しみの1つです。間違いありません。

 

エントリーNo.2 【モンハナシャコ】

シャコパンチで有名ですね。派手な見た目に得意のパンチ。この子はきっと北〇州。(笑)

 

エントリーNo.3 【ハナギンチャク科の一種】

こちらはハナギンチャクと言うイソギンチャクの仲間になります。ピンク色の派手なヘアースタイルですが、刺激を受けるとすぐ棲管に隠れる臆病者。生きものは見た目によらない、、

 

どうですか?今回は3種でしたが、鳥羽水族館にはまだまだ沢山の候補者が暮らしていますので、その子達を見ながら遠い昔の思い出に浸るのもいいかもしれませんよ。

最後になりましたが今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

【飼育研究部 ろっきー】

緑色の嫉妬心と白色のフィジカルモンスター

2022年1月 14日(金曜日) 筆者 つじ

まず、緑のアイル氏。何回も書いていますが、こっちは全く望んでませんが何故か僕のことが好きなペンギン。

相変わらずのストーカーっぷりをこの冬も惜しみなく披露してくれています。

 

そこへやって来るのが白い彗星ことユリネ氏。ユリネ氏の気持ちはよくわかりませんが、

賑わいあるところには絶対顔を出したいタイプで、飼育員、その他出入りする人誰でもついて行きます。

すると増大する緑色の嫉妬心が爆発して、

この顔である。

 

ところがここ最近、餌を食って食ってどんどん成長したユリネ氏。

気がつけばとんでもないフィジカルを手に入れて、気に入らないペンギンを蹴散らして他を寄せ付けません。

アイル氏もかなわんわーといった具合で後ろめたそうに退散する始末。

 

まぁ、最終的には隙を見つけて稲妻の如くバックヤードに突入する緑色の脱走兵。

その後は僕に叱られるまでストーカーするのが日常となっております。

 

つじ

謎の木の実の正体は…

2022年1月 14日(金曜日) 筆者 もりたき

先日、竹島水族館さんからカガミモチウニが届いたとお伝えしましたが、一緒に“謎の木の実のような物”も入っていました。大きさ2-3㎜ほど

竹島水族館さんのテヅルモヅルとウミビルが一緒に入っている水槽に突然現れたモノらしく、どちらかの卵かなとへんな生きもの好きの私についでに送ってくれたのです。

こういう心遣い、嬉しいですね(笑)

これは…ウオビルの仲間の卵ですね。ウオビルは環形動物の一群で、多くは硬骨魚に寄生して体液を吸っています。

個人的にはまだ、ときめきが薄いグループですが、それでも20年ほど探しているウオビルがいます。それはマダコに付くウオビル(今回の卵とは別の種類)。

以前、漁師さんに見せてもらったマダコの胴体にたくさん付いていました。当時、ウオビルがタコに寄生するなんて聞いたことがなく、とりあえずピンセットを使ってマダコから引き抜いて標本固定しました。

軟体動物であればマガキ(牡蠣)に寄生する種類はいるようですが、やはりマダコに寄生するという報告例はなく、後に訊ねた研究者の方も珍しい種類に違いないだと言っていましたね。

こちらがマダコに寄生していたウオビルです↓

よくよく調べるとウオビルの世界も面白いのかもしれません。

【飼育研究部 森滝丈也】