ノリカイメンの芽球(?)が出現!

2021年9月 6日(月曜日) 筆者 もりたき

テンプライソギンチャク はノリカイメンの一種と共生する珍しい生態を持つイソギンチャクですが、今回はテンプライソギンチャクではなく、その「天プラの衣」の方、ノリカイメンのお話です(ちなみに本種は未記載種です)

お盆の頃に降り続いた長雨の影響で鳥羽湾の塩分濃度がかなり低下したことは先日お伝えしましたが、予備水槽にいたノリカイメン(とテンプライソギンチャク)は、へんな生きもの研究所の水槽以外に一部は腰高シャーレにも避難させていました。

腰高シャーレに避難させた方は、かなりダメージを受けていたのでどうなるか心配していましたが、一昨日確認すると、ノリカイメンの中に「芽球(がきゅう)」らしきものができているじゃないですか!ノリカイメンの芽球なんて初めて見ました!

一部のカイメンでは、生育環境が悪くなると、これに耐えるための「芽球」を作り出すことがあります。芽球はカイメンに特有な無性生殖体です。

そして、再び条件が良くなった時に芽球は様々な細胞に分化して新たなカイメン体となるのです。いわば植物のタネみたいなイメージでしょうか(厳密には無性生殖体なので、意味としては「むかご」の方が近いですね)

これが本当に芽球なら、近いうちに環境が好転してカイメンに成長してくれたら嬉しいのですが。

ちなみにこの芽球の直径は220μmです。

【飼育研究部 森滝丈也】