イッスンボウシウロコムシとヒメキンカライソギンチャク

2021年8月 17日(火曜日) 筆者 もりたき

今年の3月に新種デビューしたばかりのイッスンボウシウロコムシ(以下イッスンボウシと表記)。メスの背中に小さなオス(矮雄)が乗る興味深い生態が明らかになりました。

複数種のヤドカリやクマサカガイと共生関係にありますが、特にヒメキンカライソギンチャク(以下ヒメキンカラ)を背負ったジンゴロウヤドカリ(以下ジンゴロウ)と一緒にいることが多いように感じます。時には貝殻の中では無くヒメキンカラの体壁で見つかることもあります。

現在、へんな生きもの研究所で2匹(№8,№11)のイッスンボウシとヒメキンカラを小型プラスチックケースに隔離して展示していますが(オスの存在は未確認)、興味深いのは、ヒメキンカラはヤドカリがいなくなると自ら貝殻を離れ、からだ全体が極端に偏平になる習性があること(理由や自然界でも同様なのか不明)。今もペンペラペンになっています。

イッスンボウシの方はと言えば、普段はヒメキンカラから離れて水槽の隅でジッとしています(普段からあまり動き回りません)。ところが、たまに、ヒメキンカラの上に乗っかっていることがあります。今朝もそうでした。

上から撮影(№11)

ヒメキンカラの体壁の粘膜を食べている可能性も考えられますが、何をしているのか?

それぞれの生態はまだまだ分からないことばかりなので、こういった行動の意味を推理するのも楽しいですね。

【飼育研究部 森滝丈也】