カガミモチウニのウニ相撲

2021年2月 27日(土曜日) 筆者 もりたき

熊野灘の深海に生息するカガミモチウニはオスメス2匹が上下に重なる興味深い習性を持ちます。上下の位置は性別で決まっていて、必ずメスの上にオスが乗ります(オスの方が小型)が、全個体が重なるわけではなく、中には単独のままの個体もいます。

重なった個体も単独個体も普段はほとんど動きませんが、単独オスがペアに近づくと活発に動き始めます。メスの上に乗ったオスと、そのメスを乗っ取ろうとする単独オスの間の激しい押し合い。私はこの行動を「ウニ相撲」と呼んでいます。

昨日の昼前、このウニ相撲を見かけました。メスの上で自分よりも大きなオスを押し出そうとする小さなオス。健気な姿に思わず声援を送りたくなりました。

夕方に見ると、恋敵を排除して一息ついているかのように見える小さなオスの姿が…。よく頑張った!

ところが、翌日の朝、水槽を見て驚きました。

何と、同じメスの上に新たなオス3匹が参戦し、陣取り合戦状態じゃないですか!このメスはよほど魅力的(繁殖適齢?)なのか…小さなオスは大丈夫なのでしょうか…

そして昼前に確認すると、小さなオスは既に弾き出されて撤退していました…。残念。

さらに夕方に再度確認すると、残り2匹も押し出され、新しいペアが誕生していました。

ジャンボちゃんたちの水槽とは違い、ここはたくさんのカガミモチが同居しているので、こんな勢力争いが時々勃発します。栄枯盛衰…

【飼育研究部 森滝丈也】