深海のベニアツフジツボ

2021年1月 26日(火曜日) 筆者 もりたき

冬の早朝、自宅玄関から富士山が見えることがあります(直線距離で200km先)。毎朝の楽しみです。

 

さて。

そんな富士山に似た姿をした海の生物が「フジツボ」です。

去年の9月、熊野灘の沖合底引き網採集で水深200-500mからカッコ良いフジツボを採集しました。ベニアツフジツボEutomolasma japonicumのようですね。

大きな楯板にそそられます。

ちなみに、こちらは浅海でよく見かけるシロスジフジツボ。比重の低い河口付近でもよく見かけます(これは水族館前で採集)

フジツボはエビやカニと同じ甲殻類です。

エビ・カニなどの脚に相当する部分は蔓脚(まんきゃく)と呼ばれ、海水中のプランクトンをかき集めて食べるのに使います。浅海のフジツボ類は結構せわしなく蔓脚を出し入れして餌をかき集めますが、本種は蔓脚を出しっぱなし。

餌が引っかかるのを待つスタイルなのは、深海では餌が少ないからでしょうか?

蔓脚を出しっぱなしなので、他のフジツボでは撮影が難しい蔓脚の生え方や、口、肛門あたりまでも比較的簡単に撮影できます。

こういうところも萌えます。

【飼育研究部 森滝丈也】