カガミモチウニ

2020年8月 29日(土曜日) 筆者 もりたき

熊野灘の水深300mで採集される「カガミモチウニ」。

水槽の中で2匹が鏡餅のように重なります。この珍しい行動は鳥羽水族館で初めて確認されたもので、今年の5月にこの行動にちなんで和名を提唱しました。

他の水族館ではあまり見かけない種類ですが、最近、別の水族館でも飼育されていることを知りました。そこでも鏡餅になっていましたよ(笑)

上下の位置は性別によって決まっていて、必ずメスの上にオスが乗ります(オスの方が小型)。繁殖に関連した行動だろうと予想していますが、産卵自体はこれまでに確認できていません。

ちなみに、一旦重なると長い場合は1ヶ月以上も重なったまま…。

いつも全個体が重なるわけではなく、単独のままの個体もいます。

重なった個体も単独個体も普段はほとんど動き回ることはありませんが、たまに活発に動く姿を見かけます。それは単独オスが重なった個体に近づいた時(突然スイッチが入った?)。

メスの上に乗ったオスと、そのメスを乗っ取ろうとする単独オスの間で激しい押し合いが引き起こされるのです。私はこの行動をひそかに「ウニ相撲」と呼んでいます。

昨日、そのウニ相撲を見かけました。

元から上にいる個体が優位なようで、ほとんどの場合はそのまま単独オスを押し出して勝負がついてしまいますが、昨日は拮抗していました。

【飼育研究部 森滝丈也】