ヤドカリスナギンチャクの再生

2020年4月 2日(木曜日) 筆者 もりたき

昨年末から飼育している新種「ヤドカリスナギンチャク」。

学名はEpizoanthus xenomorphoideusで「エイリアン(ゼノモーフ)に似た」という意味です。スナギンチャクの群体が卵から孵化した直後のフェイスハガーに似ていることから命名されました。

本種はヤドカリが背負う巻貝の上に付着して徐々に貝殻を溶かしながら成長していき、最終的には共肉が直接ヤドカリを覆うという奇妙な生態を持ちます。共肉から何本ものポリプが林立する姿はなかなかインパクトがあります。

以前の飼育日記でも紹介しましたが、元々、この個体のポリプは11本ありましたが、飼育中にそのうちの1本が徐々に弱って死んでしまいました(矢印が死んだポリプ)。

共肉でつながった状態なので、他のポリプへの影響を心配したのですが、このポリプ1本だけ根元から朽ち果て、共肉に大きな穴が空いた格好になりました。

この開いた穴がどうなるのか、経過観察していますが、徐々に共肉が成長して穴がふさがってくるのがわかります。

2月28日

3月18日

3月23日

4月1日

興味深いですね。本種は深海生物ということもあり、このような観察記録がないので今後の変化に注目です。

穴が完全にふさがったあとに新たなポリプが生えてくるのでしょうか…?

【飼育研究部 森滝丈也】