ヒゲウミシダのヤドリニナ

2020年2月 10日(月曜日) 筆者 もりたき

棘皮動物に寄生するヤドリニナ(ハナゴウナ科)という巻貝のグループがいます。浅瀬でも目にすることができますが、熊野灘の水深300mあたりを曳く沖底引曳網でも何種類か採集できます。ヤドリニナ類はサイズが小さいこともあり、水族館で展示というわけにはなかなかいきませんが、よく見るとキレイな種類もいます。

私はこれまでにクモヒトデ、ウニ、ヒトデ、ナマコに付くヤドリニナの仲間、数種類を確認していますが、ウミシダからは見つけたことがありません。

それが去年の10月、尾鷲沖水深320mで採集したヒゲウミシダ(腕はちぎれています)にヤドリニナが寄生していたのです!このヤドリニナは初確認です。

図鑑で調べても種類が分かりません…

もしかしたら貴重な種類かもしれません。ウミシダから取り外して引き続き調べていきます。

ヤドリニナは棘皮動物の体液などを吸って生活しています。ウミシダのヤドリニナを取り外した傷跡が少し痛々しく見えますが、これもヤドリニナの生態を知る貴重な情報の一つになるでしょう。

【飼育研究部 森滝丈也】