熊野灘の不明タコたち

2019年7月 1日(月曜日) 筆者 もりたき

先日の飼育日記で、熊野灘沖脚底引き網採集で2015年以来2回目となる珍しいタコが採れた~と書き込みました。

本種はこれまで種類が不明だったのですが、採集翌日に来館したタコを研究している学生さんにたずねると…テナガダコですね、との返事。

テナガダコなら全くの普通種です。なんだか残念(笑)。テナガダコとは雰囲気が違うので別種だと思っていました…

というわけで、このタコはひとまず種類が判明したのですが、これ以外にも熊野灘の沖合底引き網では種類が判明していないタコが採集されています。

例えば、こちらは腹部の模様が人の顔に見える(少しこじつけですが)タコ。「人面ダコ」としてテレビにも取り上げられましたが、採集は1回だけ。

こちらは「タコヤドリゴカイ」が共生していたタコ。共生していたゴカイは新種として論文に記載されましたが、宿主であるこちらのタコは未だ不明種のまま…。これも採集は1回だけ。

そして、現在、予備水槽で飼育中のタコ。私はアカトラ(仮称)と呼んでいます。本種は水深300mあたりで、時々採集されて、食用としても流通しているようですが、正式な種名は未確定です。

熊野灘にはまだまだ種類不明のタコが生息しているようです。今後、研究者と一緒に種名を明らかにできれば、と考えています。

【飼育研究部 森滝丈也】