カンムリヒトデスイクチムシをウデナガゴカクヒトデに寄生させてみる

2019年3月 25日(月曜日) 筆者 もりたき

これは2017年に新種発表されたカンムリヒトデスイクチムシ(ゴカイと同じ多毛類)です。本種は熊野灘の水深300m付近に生息するカンムリヒトデの胃の中から見つかりますが、寄生されたヒトデ自身に特に影響はないようです。

飼育日記で既に紹介しましたが、スイクチムシの生態を観察できるよう、今シーズンは水槽のカンムリヒトデに合計3匹のスイクチムシを寄生させてみました。これでいつでも自然な状態のカンムリヒトデスイクチムシをご覧いただけます。

この生態展示については昨年末の研究会で口頭発表しましたが、その際、他のヒトデには寄生しないのか?との質問をいただきました。通常、本種はカンムリヒトデ以外のヒトデからは見つかりません。そこで、同じ水深で採集される別種のウデナガゴカクヒトデに寄生可能か検証してみました。

スイクチムシを近づけると、意外なほどスムーズにウデナガゴカクヒトデの胃の中に潜り込んでいきました。

ウデナガゴカクヒトデはカンムリヒトデよりも口が小さいので少し潜り込みにくそう…。

それでも、どうやら他のヒトデであってもスイクチムシは侵入可能なようです。ただし、このまま胃の中で生存できるかは不明です…。もしかしたら異物として吐き出されてしまうかもしれません(個人的にはその可能性が高いような気がしています)

経過が気になります。

【飼育研究部 森滝丈也】