ウデナガゴカクヒトデのスイクチムシ

2015年12月 28日(月曜日) 筆者 もりたき

スイクチムシ…それは主にウミシダで見られるパラサイト(寄生生物)

見かけからは想像つきませんが、実はゴカイなど同じ多毛類(環形動物)の一員。

 

170種ほどいるほとんどがウミユリ類(ウミシダ類)に寄生しているそうですが、ごく一部がヒトデ、クモヒトデ類から報告されています。

前回、ウデナガゴカクヒトデの幽門盲嚢からスイクチムシを見つけたと書き込みましたが、このスイクチムシを研究者に見てもらったところ、どうやらAsteriomyzostomum属の未記載種だということが判明。

Asteriomyzostomum属は2種しか既知種がいません。

それで、新種記載のために追加標本を探していたのですが、なかなか見つかりません。

 

前回はウデナガゴカクヒトデの幽門盲嚢(消化器官)で見つけたので、そのあたりを探していたのですが…

 

先日も死んだウデナガゴカクヒトデを解剖して、スイクチムシを探していました。

やはりいない…か。

あきらめかけた時、ふと房状になった直腸嚢に目が行きました。

直腸嚢もヒトデの消化器の一部ですが、そのひとつだけ色が違って見えました(矢印)

少し赤みがかかって、これは中に何かいるな…ピンときました。

直腸嚢を切りはずし、切開すると…

おぉ!ビンゴ!中からスイクチムシが現れました(笑)

 

この日はちょうどクリスマスイブの夜だったので、靴下の中からプレゼントを見つけたようですごく興奮しましたね。

うひょ~!…って、そんなことしてないで早く家に帰って娘にプレゼント渡しなさい…ですが。

まぁ、興奮しました。

そして結局、電車に乗り遅れてしまい、家内に水族館まで迎えに来てもらうことに…

(そのついでに娘と一緒に水族館近くの店でおいしいスパゲッティーを食べたられたので、まぁそれはそれで良かったですが)

 

このスイクチムシは幽門盲嚢ではなく、直腸嚢に潜んでいるのかもしれません。

次回からは重点的に直腸嚢を探します。

【飼育研究部 森滝丈也】