ウニシェアリング

2015年6月 5日(金曜日) 筆者 もりたき

深海300mで採集される「鏡餅ウニ」ことPrionechinus forbesianus(和名なし)

これまでに何度も紹介してきましたが、不思議な重なり行動(マウント行動)を見せてくれます。

 

これまでの行動の傾向をざっくりとまとめると…

①上下の役割は絶対に変わらない ②重なっている日が多いが離れ離れになる日もある

ところが、今年2月に新しいペア№6・№7を導入してから、行動に少し変化が出てきました。

それまでは基本的に固定したペアの組み合わせが変わることはなかったのですが、4月に組み合わせが変わり№1の上に№6が乗りはじめたのです(どうやらこれは、それまで№6が乗っていた№7が行方不明になったからのようです)

4月26日の飼育日記https://diary.aquarium.co.jp/archives/16521

 

ところが、2週間経過すると№6は№1を下車。

変わって№2が乗車してきて、結局、元の組み合わせ(№1・№2)に…

そして3週間、№2は乗り続けていました。

ところが…5月15日にまたまた組み合わせが変り、再び№6が№1にマウント開始。

まるで№2と№6が№1をシェアするような格好に…

そして№6は乗り続けて3週間経過…

昨日(6月4日)…またまた交代して、№2が乗りはじめました。

どうやら一回の試乗期間(笑)は2-3週間のようです。この間は離れません。

2-3週間後にまた№6と交代するのでしょうか。行動が楽しみです。

このようにシェアリングをするからか、№1が単独でいることはほとんどなくなりました。

 

このマウント行動は保育行動なのか繁殖行動なのか、はたまた未成熟個体を繁殖適齢期までキープする「囲い込み行動」なのか…

それとも、まだうまく沈木を食べることのできない幼若個体が下個体の排泄物を食べるために上に乗るのか…

どれも可能性がありそうだし、もちろんそれらが複合した行動の可能性もあり、とりあえず今のところ結論は出ていません。

【飼育研究部 森滝丈也】