ヤマトトックリウミグモにコケムシが付着していました

2014年12月 19日(金曜日) 筆者 もりたき

私は全く平気ですが、もしかしたら閲覧要注意かもしれません。

お気をつけ下さい。

 

 

さて、本日、深海底引き網で採集された生物が何種類か入館しました。

ヤマトトックリウミグモもその中の一つ。

届いてすぐに5匹のうち1匹の様子が違うことに気が付きました。

 

腹側から見るとこんな感じ。

 

モジャモジャしているのがおわかりでしょうか。

ウミグモには担卵肢という抱卵の際に使う脚がありますが、この個体は左の担卵肢に何かが付着してモジャモジャしています。

すぐにコケムシかヒドロ虫だろうとピンときました。

 

期待を胸に、拡大して観察してみると…やはりそれはコケムシの仲間でした。

ビンゴ!

(しっぽのように見える腹部先端にも何かが付着していますが、こちらはヒドロ虫でした)

以前にもオオグソクムシに付着していたコケムシについて書き込んだことがあるのですが、その時と同じTriticella 属コケムシのようです。

でも、オオグソクムシのコケムシよりサイズが大きいような…

 

顕微鏡で拡大してみました。

筒状の個虫だけで2㎜ほどあります。この仲間は長い柄で立ち上がるので根元から4㎜ほどになります。

こちらが以前に確認したオオグソクムシに付着していたコケムシ(倍率不同)。

オオグソクムシの方は研究者に問い合わせたところ、アナジャコに付着していることがよく知られているものの、これまで日本からの報告はないTriticella flavaという種類によく似ていたそうです。

 

今回のコケムシも同じ種類かと思ったのですが、よく見るとどうも印象が異なります。

むしろニューカレドニアオオグソクムシに付着していたコケムシ(下図)に似ています。

でも、今回の個体の方がかなり大型のような…

きちんと調べると面白いことが判るかも知れません。

 

このコケムシは ウミグモと一緒にへんな生きもの研究所に収容しました。

ウミグモが弱っているので近々標本固定しなければいけないと思います。