オオベソオウムガイを展示開始

2019年7月 19日(金曜日) 筆者 もりたき

昨日、3年ぶりにニューカレドニアからオオベソオウムガイが5匹やって来ました。

2017年に採集されてニューカレドニアのラグーン水族館で飼育されていたオス3個体と、先週の7月10日に採集されたばかりのフレッシュなメスが2匹。何と、このメスは水深10mの浅海域で採集されたそうです!

オウムガイ類は普段は300-400mあたりに生息しますが、ニューカレドニアでは水温の低い冬の夜間に浅海域まで浮上することもあるそうです。

実は、以前、水深5mまで浮上することもあるよ、と現地で聞いて「いや、さすがにそれはないだろ~」と思ったことがあるのですが(文献には冬期に水深50mで見られると書いてあったし)、やはりそんな水深まで浮上してくるようですね(驚)あぁ、ナイトダイビングで遭遇したい…

今回も繁殖を目指します。水槽に入れてすぐにメスの口器の下側にあるヴァランシエンヌ器官(精莢を受け取る器官)を確認しました(矢印)

 

やはり、到着直後なので精莢はまだありませんね。

今後、無事に交接して産卵、孵化までいくことを期待しています。

【飼育研究部 森滝丈也】

大事な活動。

2019年7月 18日(木曜日) 筆者 ともちゃん

皆さんこんにちは、ともちゃんです。

 

先日、鳥羽市の答志島で行われた「答志島【奈佐の浜】クリーン大作戦!IN鳥羽」に参加させていただきました。

【奈佐の浜】という場所は、人が出したゴミなどが雨で運ばれ、川に流れ、海にたどり着き、そして大量のゴミが漂着する海ゴミ問題が深刻化している場所です。

今回は、鈴鹿市の鈴鹿中学・高等学校の「SOM(Save Ocean Men)」というグループと協力し、一般の方も参加していただいて奈佐の浜の海岸清掃を行いました!

 

恥ずかしながら、海岸清掃は今まで経験無かったともちゃん。

今回の海岸清掃で色んな活動を知り、子ども達や高校生達と一緒に協力していくことはとても大切だなと改めて感じました。

 

少し写真を紹介します。

 

この日もたくさんのゴミが…。

ペットボトルなどのプラスチック製品が目立ちました。

 

時には動物達の骨まで流れてきます。

 

現地の人の話では、大きな灯台の一部が流れ着いたこともあるとか。

今までは深く考えていなかった事ですが、今回参加して、いかに海ゴミ問題が深刻な状況か身に染みて感じました。

生き物だけじゃ無く、その生き物達を取り巻く環境のこと、もっと伝えなきゃなと思わされた活動でした。

 

【飼育研究部 ともちゃん】

 

 

テンプライソギンチャクの分裂個体が出現

2019年7月 16日(火曜日) 筆者 もりたき

テンプライソギンチャク はカイメンと共生する珍しい生態を持つイソギンチャクです。2006年に神奈川県三浦市の磯で初めて見つかり、今も新潟県の佐渡島、鳥羽を合わせた3地域でしか確認されていません。去年の春に新種記載されたことを機に、へんな生きもの研究所で常設展示をおこなっています。

観察例が少ないので生態はわからない事ばかり。去年、「イモムシのような分裂個体」を形成して無性生殖で増えることが初めて明らかになりました。

増え方はこんな感じ。夕方、イソギンチャクの下部が膨れはじめると、翌日の朝までにちぎれてマンジュウ型に変化して、その後イモムシ状に伸びます(矢印)。

分裂個体はゆっくりと匍匐しながら別のカイメンに移動してイソギンチャクに変化します。

去年の観察で、テンプライソギンチャクはどんどん分裂個体を形成し、それがイソギンチャクに変化すると数日後にはまた分裂個体を形成しはじめることがわかったのですが、海から採集してきた直後のしばらくの間だけは、分裂個体を作り出しませんでした(理由は不明)

今年採集したテンプラたちもそうでしたが、本日、ようやく複数の分裂個体の出現を確認しました。

4匹ほどいますね

今回は採集から12日後の出現でした(去年も採集から12日後でした…偶然?)

観察を続けます。

【飼育研究部 森滝丈也】

オウムガイに会いに(パラオオウムガイ近況)

2019年7月 15日(月曜日) 筆者 もりたき

この3連休に、はるばる東京からオウムガイの話を聞きに小学1年生が来館されました。

夏休みなどに合わせて、遠方からオウムガイの話を聞きに来られる方はこれまでに何人もいましたが、小学1年生は最年少記録かも(笑)

驚くほどしっかりとした質問をいくつも用意してくれていたので、実物や標本を見せつつ1時間ほどかけて解説しました。自ずと語りに熱が入ります(笑)

聞けば、この子は幼稚園の頃に皆の前でオウムガイの魅力について発表をしたことがあるほどの、筋金入りのオウムガイ好きさんだそうです。良いですね~。

これからもオウムガイをずっと好きでいてください。私もこれからもオウムガイの魅力を語っていきます。

さて。今年の2月と3月に孵化したパラオオウムガイB10, B11, B12ですが、現在、順調に成長中です。B1~B9までは比較的短命だったので、餌の種類を少し変えてみたことが功を奏したのでしょうか?(これについては検証が必要ですね)

ひとまず今は、ハワイのワイキキ水族館が持つパラオオウムガイ孵化個体の飼育記録(376日)を目指しています。ようやく折り返し地点を通過しました。

これまでのオウムガイやオオベソオウムガイに比べると、パラオオウムガイの飼育は少し難しい印象です。

【飼育研究部 森滝丈也】

ボールとボウル

2019年7月 14日(日曜日) 筆者 あまま

もうすぐ夏休みですが、皆様いかがおすごしでしょうか?日々進歩を目指し鍛錬を重ね彼はこんな事が出来るようになりました。

ですが、彼は誰でしょう?

ヒントはこの目!

バイカルアザラシのキール君でした。ボールならぬ、ボウル乗せが出来るように!ですが、調子の良い時にしかボウル乗せは成功しません。見られれば超ラッキーですよ。頑張っているキール君を見に来てあげて下さいね。

【飼育研究部 あまま】

みんな違って、みんないい。

2019年7月 14日(日曜日) 筆者 ともちゃん

 

皆さんこんにちは、ともちゃんです。

 

さてさて、お客様から飼育日記のお問い合わせで「どの子がポウちゃんでどの子がクウちゃんで…」と、名前と顔が一致しないので特徴を教えて下さい。という質問を頂きました!

まずは、写真で見比べてみて下さい!

 

ポウちゃん

クウちゃん

ツララちゃん

 

ポウ&クウ

クウ&ツララ

 

僕らは毎日接しているので違いが分かって当然ですが、一般の人、セイウチ知らない人にはなかなか分からないですよね(^_^;)

 

なので、ともちゃんの独断と偏見で違いを出してみましたので参考にどうぞ。笑

 

【ポウ】

・大→サイズが

・かっこいい

・カワイイ(決めれない)

・実はビビリ

・人をよく観察している

・牙が長い

・よく笑う

 

【クウ】

・中→サイズが

・カワイイ(決めれない)

・デカイ(2番)

・普通にビビリ

・やる時はやる

・すぐに匂いを嗅ぎたがる

・牙が無い

 

【ツララ】

・小→サイズが

・カワイイ(決めれない)

・おっとりしている

・まったりしている

・のほほんとしている

・牙が短い

・物事や環境にあまり左右されない

 

どうでしょう?

もっといっぱいありますがキリが無いので、実際に見に来て下さい!

 

これから夏休み。

自由研究のテーマに「セイウチの個体識別」なんてどうですか?笑

 

【飼育研究部 ともちゃん】

 

 

超レア!?世界No.1生きもの展

2019年7月 13日(土曜日) 筆者 やまおか

もうすぐ夏休み、つまり、鳥羽水族館にも夏が来ます!

7月20日から夏イベント「超レア!?世界No.1生きもの展」が始まります!!

 

今回のイベントは世界No.1の称号を持つ生きものが大集合します。

大きさや小ささなど生物学的にNo.1の生きものや、面白い見た目や名前からNo.1と言えるような生きものまで展示生物は多種多様です。

中には見たことがないような超レアな生きものも・・・!

 

ここで展示生物をチラ見せします!

アツモリウオ

 

ヒゲハギ

 

オドリカクレエビ

 

なんのNo.1かは展示会場に来てからのお楽しみです!笑

 

また、イベント期間中は毎日「超レア!?深海生物観察ツアー」を開催します!
リュウグウノツカイやダイオウイカなどの冷凍標本を間近で観察したり、一緒に写真を撮ったりすることができるスペシャルなバックヤードツアーです!

毎日、館内で予約受付の先着順20名様限定で、14時30分から約30分の内容となっています!

参加費は200円!ぜひ、この夏の特別な思い出にしてはいかがでしょうか?

 

夏イベントは7月20日~9月1日までの期間です!

皆さんのご来館をお待ちしております!!

 

【飼育研究部 やまおか】

キンチャクガニの「歯磨き」

2019年7月 13日(土曜日) 筆者 もりたき

現在、へんな生きもの研究所のアパート水槽23号室にキンチャクガニが入居しています。

両方のハサミにイソギンチャクを持つ独特な習性と派手な体色で人気があるカニですが、小型なのでひっそりと展示している格好になっています。

先日の火曜日、脱皮していました。

脱皮する瞬間、ハサミに持った大事なイソギンチャクはどうするのでしょうか?見たことがないので興味あります。

さて。

今日は餌の後、口の周りを掃除していました。

右のハサミを使って器用に口の掃除(歯磨き?)。その間右側のイソギンチャクは手放して、歩脚で大事に抱えていました。

一通り、掃除を終えると、またハサミにイソギンチャクを持ち直しました。

【飼育研究部 森滝丈也】

ジンドウイカを展示しました

2019年7月 11日(木曜日) 筆者 つじ

夏休みに向けてイカ水槽を充実すべく、

船のカスタムをしました。

投光器を購入し、

こんな感じでイカ釣り船使用にしていきます。

そして夜間採集。

僕以外にも乗船してもらい釣り採集。

その後はダッシュで水槽へ運んでゆっくりと投入。

何とかミッションはクリアかな?といったところです。

このジンドウイカを夏休み期間展示していくことが私の当分の目標です。

ジンドウイカは伊勢志摩の海コーナーでご覧頂くことが出来ます。

生物の状態や海況の変化で展示が終了することもありますのでご了承下さい。

水族館生まれのタバネサンゴが9年目を迎えました

2019年7月 10日(水曜日) 筆者 もりたき

コーラルダイビングゾーンで飼育中のタバネサンゴが誕生から9年経過しました。

実は、このタバネサンゴは和歌山県の串本海中公園センターさんで繁殖したものです。

串本海中公園センター(以下、串本さんと略)ではこれまでに何種もの造礁性サンゴの繁殖に成功しており、タバネサンゴも20年近く前に繁殖に成功しています。調子良く成長を続けるこのタバネサンゴは私のお気に入りのひとつです。

タバネサンゴの成長を過去の画像を並べて比較してみるとこんな感じ。

3年目

4年と半年

6年目

9年目

タバネサンゴのプラヌラ幼生はゴマ粒のような姿で、しばらく海中を泳いで適当な場所に着底します。最初は小さなイソギンチャクのような姿で、次々と分裂して数を増やしていきながらサンゴの群体は大きくなっていきます。

串本さんの報告では、水槽内のタバネサンゴは孵化後7年で産卵を開始(配偶子放出)したそうです。それで、当館でも配偶子放出しないかと期待しているのですが、一昨年も去年もダメでした。やはり1群体だけだと無理なのでしょうか…(ちなみにタバネサンゴは雌雄同体です)

ともあれ、今年も当館のタバネサンゴの産卵を淡く期待しています。これからの成長を想像しつつ、こっそり萌えています(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】