アカヒトデのシダムシ

またまたシダムシの話題です。

シダムシはヒトデの体腔内に寄生する甲殻類ですが、およそ甲殻類には見えない奇っ怪な姿をしています(笑)

先日のブログでも紹介したように、現在、熊野灘のゴカクヒトデから見つかったシダムシの研究を進めていますが、国内にはその他にいくつかの未記載種も知られています。

意外なところでは、身近なアカヒトデからも見つかりますが、このシダムシも名前がまだ付けられていないようです。

 

これは6月に志摩半島で採集されたアカヒトデですが、体が異様に膨らんでいるのがわかるでしょうか?(矢印)

ゴカクヒトデの場合は寄生されているか外見からは判別できないのですが、腕が細いアカヒトデの場合はだいたい判別できます。

特にこの個体はこれまでに見たことがないほど膨れていたので、きっとシダムシがいるだろうとへんな生きもの研究所で様子を見ることにしました。

 

数日間、アカヒトデは元気に動き回っていましたが、移動させて6日後の今朝、ふと水槽を見ると…

アカヒトデの体が爆ぜたようにちぎれていて、シダムシが外に出ていました!

そして、水槽の中にはシダムシの幼生(ノープリウス?)が泳ぎまわっています。

ヒトデの体の中にいるシダムシはどのように幼生を排出するのか疑問でしたが、時期が来るとヒトデの体を破って外に出て幼生を出すのかもしれません(あるいはヒトデの方から自切?)

 

今回のヒトデにはかなり大型のシダムシが3匹寄生していました(ヒトデは残念ながら死亡…)

そして、こちらが回収した幼生(片側の付属肢だけが見えています)

全長0.9mmほどですね。

この幼生がまた新たなヒトデに取り付くと、体内で変態してシダムシになると思われます。

【飼育研究部 森滝丈也】