鏡餅ウニの行動観察①

熊野灘の水深300m付近に生息する小型ウニPrionechinus forbesianus (和名なし)。2匹が上下に重なる習性があるので、私は「鏡餅ウニ」と呼んでいます。

なぜこのように重なるのか詳細は不明ですが、いまのところ「相手の排泄物を食べるためでは?」と予想しています。

このウニは海底の沈木を餌にしていますが、小型個体は沈木を食べる機能が未発達なために、大型個体の上に乗っかってその排泄物を食べるのではなかろうかと…

上の個体は棘を下向きにして支えにしているようです。

とは言え、2匹はずっと重なっているわけではなく、離れる時もあります。

そもそも、重なるのが常に同じ個体同士なのか、それすらハッキリしていません。過去に何度か行動観察にトライしましたが、対象の個体数が多過ぎて何だかよくわからないまま…。

今年こそは鏡餅になる理由を明らかにしたいので、今回はひとまず3組だけを隔離して行動を観察してみることにしました。

さきほど小型水槽に移動させました。

印を付けなくても簡単に個体識別ができそうな3組を選択。

名前を付けました。

画像で見ると微妙ですが、実物を見るとすぐに見分けが付きます。

決まったペアが鏡餅になるのか、どれくらいの頻度で重なり合うのか、しばらく観察してみます。

…夏休みの自由研究か?(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】