ヒョウモンダコの摂餌行動について②

2017年1月 27日(金曜日) 筆者 もりたき

先日ヒョウモンダコの摂餌ついて書き込みましたが、これまでの観察から、ヒョウモンダコは他のタコのように殻や骨ごとバリバリ食べるようなことはせず、どうやら中身だけを食べるみたいだ…唾液腺から分泌する唾液(消化液)が他のタコ以上に強力で摂餌の助けになっているのではなかろうか…などと推測しました。

本日は給餌日。

ヒョウモンダコの好物はヤドカリ類なので、餌に生きたヤドカリを与えますが(今のところ活餌しか食べません)前回は与えたヤドカリの中身だけを食べて、殻はポイッと捨てていました。今回はどうでしょう?

 

今回、与えたのはホシゾラホンヤドカリ。

ヒョウモンダコは間合いを取りながら近づくと、ヤドカリに覆いかぶさります。

そして、ものの5分ほどでヤドカリを殻から引きずり出してしまいました。この時点でヤドカリは既に動かなくなっているので、ヤドカリを貝殻から出すために毒を使用しているように思えます。

1時間ほどして再び様子を確認すると…既に食べ終わっていました。そして、やはり中身だけを食べています。

さらによく観察すると、食べたのは本当にヤドカリの身(筋肉)だけ。胃や消化管、中腸腺(栄養摂取と消化液分泌の役割を持つ)などはきれいに残っています。完璧すぎてちょっと感動するほど。

これはただ単純に唾液でドロドロに溶かして食べるってことではないように思えます。

おそらく口器(カラストンビ)を使って筋肉だけを選択して食べているのでは?

うわ~器用すぎる。そしてなぜ他の臓器は食べないのだろうか…?不思議だ。

【飼育研究部 森滝丈也】