ニハイチュウとクマサカガイ

2016年11月 1日(火曜日) 筆者 もりたき

実は、先週の月曜日は毎月1回の熊野灘沖合底引き網採集に出かけていましたが、天候が悪く昼過ぎ早々に終了…

めぼしい採集物もなかったので日記でアップするのをすっかり忘れていました。

それが、今日になってふと思い出しました。

備忘録としてアップしておきます。

 

今回は状況があまり良くない中、コウイカ類だけはなんとか採集できました。

このブログで何回か紹介していますが、今、大阪大学の先生と一緒に熊野灘のニハイチュウ相について調べています。そこで、沖合底引き網でタコやコウイカ類を採集した翌日に大阪大学の先生が鳥羽まで来て、ニハイチュウのサンプリングをしているのです。

ニハイチュウはタコやコウイカ類の腎嚢に寄生する体長数百μm〜数mmの小さな生物で、種特異性が高いので寄主(タコ・コウイカ類)ごとに異なる種類が見つかります。

ニハイチュウ類だけでなく、どんな種類のタコやイカ(頭足類)が熊野灘に棲息しているのかも明らかにしようと取り組んでいます。

 

さて。

今回採集したコウイカ類は

ウスベニコウイカ(左)、ウデナガコウイカ(右)

サガミコウイカ

ウデボソコウイカ

採集の水深は150-160mあたり。

こうやって年間を通して採集・観察していると、コウイカ類が出現する季節変動や種類の変化が徐々に見えてくるようで、なかなか面白いですね。

 

ところで、採集物は少なかったと書き込みましたが、実は生きたクマサカガイは2匹ゲットしています。

(現在、へんな生きもの研究所で展示中)

 

クマサカガイは自分の殻の上に貝殻や小石などを付着させる習性を持つ巻き貝ですが

軟体部を見るとバクのような長い吻とつぶらな瞳、そしてしっかりとした触角がなかなかカワイイ。

そして時々、ピーンと立ち上がる姿勢が見られます。

この姿、どことなく面白い。

特に今回採集した個体はよく動き回っていますね。

興味ある方はどうぞへんな生きもの研究所までお越しください。

【飼育研究部 森滝丈也】