ウデナガゴカクヒトデからシダムシ4例目!

2016年7月 22日(金曜日) 筆者 もりたき

明日は第1回目のシダムシ会合で東京行き。今日の夜には出発です。

研究者の皆さんと会うのが楽しみ!

 

さて。

ここで何度も紹介していますが…

ヒトデの体腔に寄生する甲殻類であるシダムシのうち、日本から正式に報告されているのは3種類ですが、その他に未記載種が4種類ほど知られています。

これまでに熊野灘の漸深帯からは報告はありませんでしたが、先シーズンはこの海域から3種の未記載種と思われるシダムシを確認しています。

中でもウデナガゴカクヒトデのシダムシはかなり珍しく、270匹のヒトデを調べてわずか3匹しか見つかっていません。

 

これまでに見つかった個体はこちら(成長段階が異なります)

沖合底引き網は夏の間は禁漁期間なので、もう、しばらくは見つからないかと思っていましたが…

今朝、へんな生きもの研究所を見回り中に腰が抜けるようなものに遭遇したのです。

 

へ?水槽のガラス面に付着したウデナガゴカクヒトデ(6月に採集した個体)の口から何かが出ている…

こ、これは!?

おぉ!

シダムシです!これまで見つけた中で最大の成熟個体!!

ヒトデの口からこんにちは!

こんな風にシダムシがヒトデの口から出ている場面は初めて見ました。

普段は体腔中に潜んでいるはずなのに…

成熟したシダムシがヒトデから抜け出そうとしているのか?

ヒトデが異物を吐き出そうとしているのか?

シダムシの生態を知る上で貴重な例かもしれません。

 

さっそくシダムシを取り出して撮影です。ヒトデを解剖せずにシダムシを取り出したのは今回が初めてです。

おぉ、やはりこのシダムシはため息が出るほど美しい。

 

一方のヒトデは、一見したところ体も崩れておらず、管足を動かすなど生体反応が認められましたが…

念のために解剖してみると内臓は既にドロドロに溶解していて、ほぼ死亡状態でした。

 

この個体は外套の枝振りが良い美人さんです!

1時間半ほど放置して再び撮影。

リラックスしたかのように外套の枝が伸びてさらに魅力的な姿になりました。

シダムシ会合の前日にこんな風に珍シダムシをゲットできた私は、なんて引きが強いのだろう…と自画自賛してみたり(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】